【高級ファッション考察】 平成二十九年三月二十日から二十五日まで東京・渋谷を中心に、東京コレクションの中核を担う『アマゾン ファッション ウィーク東京 二〇一七秋冬』が開催された。期間中のコレクション発表は五十二(七ヶ国から参加、初参加は十七)ブランド、関連イベントは三十以上が実施された。来場者数は公式発表で二万五千人となった。
初日には強化ポイントとなったB2Cへの広がりを狙った「TOKYO BOX Vol.1」との連携や冠スポンサのアマゾン ファッションのサポート事業「アット トウキョウ」が開催される等と新しい施策から幕開けした。最終日には「TOKYO FASHION AWARD」の凱旋イベントが行われた。
<東京ファッションがアジアのハブに>
今回は渋谷・原宿・青山エリアでランウェイショー等が開催された。これ迄行っていたオープニング レセプションとは志向を変え、一般参加型のパーティも実施。青山の仏「ELLE」とのパーティでは二百名が来場し、ファッションとビューティ、フードとのマッチングを提供した。また渋谷の「ハニードットコム」とのパーティでは音楽を楽しむ企画として千人が集まった。
経産省が仕掛ける「アジアン ファション ミーツ東京」により、東京コレクションはファッションにおいてアジアのハブ(中心)的な存在になってきている。今回はタイ、ベトナム、インドネシアのブランドが参加した。
高級メゾンに注目し始める若年女子
今、東京は二分化している様に感じる。王道とポップだ。オートクチュール(高級オーダー服)とプレタポルテ(高級既製服)を扱えるメゾンと若手のデザイナを中心とした尖ったブランドだ。国内では後者のブランドの方が注目度が高い。前者のメゾンはターゲットの年齢層がやや上であり、現場のプレス(記者及びスチル)の若年化が進んでいる為であろう。
ハイムは高所得者・富裕層向けの媒体なので、前者を取材。日本を代表するメゾンを選んだ。「タエアシダ」や「ハナエモリ マニュスクリ」、「ユマコシノ」。変化は高級メゾンに若い女性顧客が増えている点だ。ランク上の女性達がより高みを目指している。更にタイとベトナムのブランドも取材した。前者も後者も共にリアル クローズ感を追っている、と判断できるだろう。
日本最高のファッション イベントであり、世界五大コレクションに数えられる東京の進化は止まらない。
記事:金剛正臣×撮影:岡本早百合
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