MET GALA2017で魅せた西洋と中華の融合


【高級ファッション考察】 平成二十九年五月七日に米・ニューヨークにて、メトロポリタン美術館のアナ・ウィンター・コスチューム・センタ(旧衣装研究所)が『コスチューム・インスティチュート・ガラ二〇一七』を開催した。通称は「MET GALA」。ニューヨークで最も重要なイベントに位置付けられ、歌手や女優、モデルらが一堂に集結。同イベントは展覧会のオープニングイベントで、八月十六日まで開催する。


本年の展覧会のテーマは、「鏡越しに見た中国」。中国のファッションが世界に与えたきた影響を歴史的に考察。中国文化と欧米文化のファッション的関係性を読み解く。オープニングイベントの目的は美術館の資金集めで、チケットは一枚三百万円近く(報道現在)と高額。主要ファッションブランドが購入して、各ブランドが著名ゲストを招く。



注目のレッドカーペットには“アヴァンギャルド”がドレスコードになった。これは、コム デ ギャルソンの創設者でデザイナの川久保玲がインスピレーション素。モデルで女優のキム・カーダシアン(庚申、写真最上)は、ヴィヴィアン・ウェストウッド。


モデルのミランダ・カー(癸亥)は、オスカー・デ・ラ・レンタ。


歌手で映画監督のマドンナ(戊戌)は、モスキーノ。


シンガソングライタのニッキー・ミナージュ(壬戌)は、H&M。


モデルで女優のケンダル・ジェンナー(乙亥)は、ラペルラ。


モデルのアシュリー・グラハム(丁卯)は、H&M。


モデルのベラ・ハディット(乙亥)は、アレキサンダー・ワン。


モデルで女優のカイリー・ジェンナー(丁丑)は、ヴェルサーチ。


女優のケリー・ワシントン(丁巳)は、マイケル・コース。


DJのララ・アンソニー(己未)は、タイ・グエン・アトリエ。


モデルで女優のプリヤンカー・チョープラー(壬戌)は、ラルフ・ローレン。


ゲストの衣裳は、あくまでも西洋ベースに中華的要素を織り交ぜている。今回のテーマの中の“鏡越し”という意味の中には誤解も含まれている。他の文化を初期に取り入れる際に、よくある事で、ハリウッド映画では未だに日本人役を中国人が行う事もある。例えば、東京でも増えているインド人とバングラディシュ人の違いは、日本人にとって明確でない様に。


ファッションは時代を映す鏡。世界を牽引する米中欧の折衷の可能性をファッションに垣間見た。


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