フェミニストが学ぶべき「日本史」と「法学(土井多賀子・福島瑞穂)」

【社会考察】 令和三年十二月に「三省堂国語辞典」が八年振りに全面改訂した。第八版。『フェミニズム』の意味にSNSが噛み付いた。

男も女も性的少数者も平等に扱われるべきだという<考え方/運動>


以下は「岩波国語辞典 第七版」。

女性の社会・政治・法律上の権利拡張を主張する考え方。男女同権論。女権拡張論


日本のフェミニストは劣化していると言わざるを得ない。フェミニストの成果は女性の幸福増大に他ならない。視るべき対象は若者・若手の女性。氷河期世代(後期)、プレッシャ世代、ゆとり世代と脱ゆとり世代を視る。経済的に重大な要素は“婚姻”である。これは同性愛でも同じ。

“Z世代”等という知性の無い表現は使用しない。



<平成フェミニストの失敗>

 女性の賃金が未だ男性平均と乖離がある点、改善傾向が乏しい点より、人生百年時代の自己実現に婚姻(ないし事実婚)は欠かせないだろう。ほんの一部を除き、若者・若手の女性達が人生百年時代のライフプランニングができない現況は、平成フェミニストの失敗と断定できる。


理由は明快だ。現在のフェミニストが「日本史」と「法学」を学んでないからだ。


フェミニズムは男女同権・女権拡張であるので、法治国家の日本では法整備を改善する事が先手である。法整備を改善する為には、フェミニストの諸先輩方の実例を参考にする。大本の土台として、世界で最も持続可能性が高い(歴史が長い)日本史そのものを学ぶ。


=日本史パート=

 では、土台の日本史から触れる。平安時代の文学の様に、日本は世界に先駆けて女性が文字を学び、小説を書き、帝への献上も許されていた。女性のファッション文化も、女性自らのアイデアを採り入れ、文化貢献。数代の女帝さえも許容していた。間違いなく、世界最先端のフェミニズム国家である。


鎌倉時代には女性が執権政治を行い、男性達を取りまとめた。江戸時代には町民文化を下支えし、女性が簿記等を勉強していた。明治時代には「昭憲皇太后(己酉、明治天皇の皇后、画像上)」が学習院等で女性学問の近代化へ貢献。今とは異なり、一定の実権を有していた皇室にフェミニストが居た。上皇后陛下(甲戌)も皇后陛下(癸卯)も明治憲法下であるならば、同じくフェミニズムを主張し、改善していた事であろう。


先の大戦中では、その知能の高さから欧米では考える事ができない軍需工場への女性従事等、と日本女性の知性は世界的に圧倒的であった。


それらは全て“男系男子の天皇制”を維持し続けているからに他ならない。


フェミニズムを世界で最初に訴えたフランスは一体、何回国名が変わったのか。欧州も同様だ。アメリカは未だ三百年に足らず、持続可能性としては論外。日本は二千六百年超。国名が変わる、というのは事実上の革命なので、その革命前後の女性達は如何様な迫害を受けていたかは、少し学べば分かる。詰まり、国の安泰=女性の安定と言える。天皇家が縄文時代から“和”と尊ぶ理由は、天照大御神からも分かる。


女系天皇論はもっての外で「皇室典範」に対して違法であり、『憲法』第二条に対して違憲である。未来の女性が更に不安定になる。


=法学パート=

 ここからが法学だ。女性の権利を守り、強くする為には立法が欠かせない。現在のフェミニストからは、立法(法改正を含む)の具体策がまるで見えない。これではただの抽象論であり、「嫌なものは、嫌なの。」と駄々を捏ねているだけにしか見えない。現在のフェミニストのせいで、女性が馬鹿にされる。


日本法学ではフェミニズムの偉人とも言えるのが、社民「土井多賀子(戊辰)元・衆院議長」。女性初の政党党首、初の衆院議長を務めた。フェミニストが必ず知るべき御仁だ。「同志社大」の法学修士で、憲法学を各大学にて教えていた。昭和四十七年に施行した『男女雇用機会均等法』の不備や実態把握より、同五十年代に「男女雇用差別」を政府へ追求。平成時代の法改正の起点を創った。

小池百合子(壬辰)都知事と重ねる者がいるが、智の面で雲泥の差である。


もう一人、フェミニストが知るべきは社民「福島瑞穂(乙未)党首」。「東大」法学士で「学習院」等で教鞭を取った。令和三年にはフランス政府より国家功労勲章「シュバリエ」を受章。ジェンダ平等推進等が評価された。国会では女性の権利を守り、強める為に数々の議員立法や政府追及を行ってきた。


ハイムも人権関係の取材を国会にて敢行する際に略百㌫、瑞穂党首が出席している。女性人権を叫ぶ公明や立憲、国民の顔はまばらだ。強いて言うなれば、自民の出席者の方が現場では多い。何れにせよ、ハイムが国会にて取材する場合には国民が参加している事が多い。その現場に略百㌫居るのが、瑞穂党首なのだ。


=まとめ=

 以上、日本史より日本はフェミニズム先進国である。その裏付けは男系男子の天皇制に他ならない。中国の様に頻繁に革命していては、韓国の様に右派左派政権が頻繁に変わっていては、日本女性の様に安定しない。


現在の中堅・シニアの男性が男尊女卑を行う理由は、五常(仁・義・礼・智・信)等の教養が無い為である。フェミニズム先進国として男尊女卑を行う男性には、知性で駆逐しなければならない。幸いゆとり世代以降の男性には男尊女卑が、中堅・シニアより薄い。若き男性との共闘も可能な筈だ。


今、若き女性が厳しい理由は、むやみやたらに米国化した事とシニア女性の無駄遣いが多すぎる事である。前者ではお茶汲みだけで月給を貰えた職種等が無くなった。後者では碌に運動もせずに医療費を無尽蔵に増やし、コロナ禍でも自身達を守る為に働く人・子育てする人に重しを圧し付けている。



令和フェミニストは国会にて成果を出されたい

 そして何よりも、最後の希望である若き女性の環境を良くする為のフェミニストが無学な点が大きい。法律を変えなければ、社会は変わらない。一生懸命に法律を学び、変えようとしている女性を応援しなければ、決して法律は変わらない。女性の悩みは女性にしか分からない。


国会等の議会は女性が圧倒的に少数。そこで日々、闘っているフェミニズムのエリート女性をフェミニストが推さないで何とする。フェミニストが一般女性とエリート女性の繋ぎだ。フェミニストが具体を学ばなければ、一般女性へリーチする訳が無い。一般女性が何をして良いのか分からない。


若き女性の現状を鑑み、フェミニスト達は平成の失敗を反省し、令和では女性権利の擁護・拡大を実現する。その為に日本史と法学(多賀子元・衆院議長、瑞穂党首)を学ぶ。マネジメント面では、DeNA「南場智子(壬寅)代取」と自民で唯一、派閥の長を務めた「山東昭子(壬午)参院議長」が参考になるだろう。


記事:法学士・金剛正臣、撮影:岡本早百合

画像:昭憲皇太后について/明治神宮、土井たか子(元社会党委員長)/テレビ東京、FPhime

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