『子どもと戦争ついて話す時の五つのポイント/セーブ・ザ・チルドレン』

【教育報道】 令和四年三月四日にセーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(理事長:井田純一郎)は、「露ウクライナ戦争」を受けて『子どもと戦争ついて話す時の五つのポイント』をメルマガにて配信した。協力は、日本公認心理師協会(会長:大熊保彦)と日本臨床心理士会(会長:津川律子)。


子ども達がニュース等で危機・戦争に関する事を見聞きし、過度に不安や恐怖といった感情を抱く事がある。その為、子どもの周りにいる大人が子どもに合わせたコミュニケーションを取る事が大切、とセーブ・ザ・チルドレンは語る。


以下が、専門家が薦める子どもと戦争について話す時の五つのポイント。



一、子どもが話したいと思っている時に時間を作り、耳を傾ける

 子どもが知っている事、感じている事を話したり、質問したりする時間を作る様に心掛けましょう。子ども達は、大人とは全く異なるイメージを抱いているかもしれません。子ども達が何を考え、何を見聞きしたのかに耳を傾ける時間を持ちましょう。



二、子どもに合わせて話をする

 子どもの年齢を意識してコミュニケーションを取りましょう。幼い子どもは戦争の意味を理解していない場合があり、年齢に応じた説明が必要です。状況を詳細に説明し過ぎたりすると、子どもが不必要に不安になる事があるので注意が必要です。


年齢の低い子どもの場合は「国同士が争う事があるんだよ」という事が理解できれば(或いは伝われば)充分かもしれません。子どもの年齢が上がるに連れて、戦争がどういうものかを理解している可能性が高いですが、それでも状況についてあなたと話す事が有益な場合があります。

但し、年長の子どもは、年少の子どもよりもその危険性をよく理解している為、戦争の話をすると子どもの心配や不安が大きくなるかもしれないので、注意が必要です。


三、子どもの気持ちを受け止める

 子ども達が、会話を通して自分自身がサポートされていると感じる事が大切です。子ども達が、自分は批判されたと感じたり、自分の心配を否定されたと感じる様なコミュニケーションの取り方は控えましょう。子ども達が動揺している事について率直に話す機会を持つ事は、安心感や安全感を生み出します。




四、世界中の大人がこの問題を解決する為に、懸命に努力している事を伝え、安心を促す

 子ども達には「これは大人が解決すべき問題なんだよ」と伝え、子ども達には「今まで通りに遊んだり、友達に会ったり、嬉しいと思う事をすると良いんだよ」とも伝えましょう。子どもと話をする時は、大人が落ち着く事が大切です。もしあなたが不安なら、子どもも同じ様に不安になる可能性があります。



五、現実的な手助けをする

 子どもの「助けたい」と思う気持ちを応援しましょう。戦争の影響を受けている人々を助ける機会を得た子ども達は、自分も解決の一端を担っていると感じる事ができるかもしれません。子ども達は、例えば募金活動に参加したり、地域の意思決定者に手紙を送ったり、平和を呼び掛ける絵を描いたりする事等ができます。 


画像:㈳セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン

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