【論説】若者・若手の戦争『日本主義』vs『新共産主義』

【政治・経済・財政論説】 “〇〇主義”。やたらと、この主義(ism)が多くないだろうか。民主主義や自由主義、社会主義、共産主義等と枚挙に暇がない。社会民主主義や民主社会主義もある。


普通に生きている国民としては、意味不明である。


それを明瞭にクリアにしてくれたのが元「防衛大」教授、元「外務」官僚、元「駐ウクライナ」大使である馬渕睦夫(丙戌)。新著『日本を蝕む 新・共産主義/徳間書店』にて線引きした。馬渕元大使は、新自由主義と共産主義を同じサイドの「新共産主義(グローバリズム)」と断じた。


興味深いのは「リベラル」も新共産主義との位置づけ。確かに「リベラル」は意味不明だ。自由民主党には党名にリベラルの字があるが、立憲民主党等にはリベラルの字が無い。米民主党はリベラルを叫び、米報道機関を実効支配。米共和党は“米国ファースト”。EUもリベラルを叫び続け、英国は脱退。



新共産主義の対立軸は何か「日本主義(ナショナリズム)」となる。




<バブル崩壊前から始まっていた新共産主義>

 日本において“左派”や“右派”は曖昧であり、大方の国民は興味を抱いてない。然しながら、馬渕元大使の「新共産主義」対「日本主義」の構図であると、明瞭ではないだろうか。新共産主義はグローバリスト(国際金融資本、ユダヤ財閥)に利益がある。日本主義は日本人に利益がある。国益は当然に、後者の日本主義となる。


日本主義は俗に“保守”と呼ばれる。日本の文化・文明を重んじる。その際に外国の文化・文明を排除する訳ではなく、上手く融合させる。明治維新や第二次大戦後の戦後復興が好例であろう。


昭和二十九年からの「高度経済成長期」や同六十一年からの「平成バブル期」までは日本主義で、日本人が潤っていた。これは紛れもない事実。


然し、同六十三年「消費税(三㌫)導入/竹下内閣」や平成六年「(小沢一郎案)小選挙区 比例代表並立制/細川内閣」、同十三年「(財務省誕生)中央省庁再編/森内閣」、同十五年「(氷河期世代誕生)製造業務への労働者派遣解禁/小泉内閣(竹中平蔵 経財大臣・金融大臣)」等により、日本人は貧困化へと乾いていった。




国民の生命財産を守る=日本主義

 三権(司法・立法・行政)は国民の生命と財産を守る。根源は『憲法』第十三条。

全て国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする


主権者である国民が政治に無関心、または不勉強であった為に生活は苦しくなった。新共産主義は、政治に関心が有る国民達へ「リベラル」「新自由主義」「男女平等(ジェンダ)」等で訴求する。それらは正義だが、結果は悪に転じる。小さな正義の積み重ねが、日本人の利益にとって大悪となっている。




<上手くいっていた昭和後期>

 昭和後期に上手くいっていた日本主義には特徴がある。それは、大きな日本主義の中に「資本主義」と「社会主義」が混在しており、社会制度を視ると後者がやや優位であった点だ。その仕組みを「終身雇用」「年功序列」「企業別労組」が体現し、総中流社会を創り上げた。今から見れば、国民の殆どの所得が高い日本だ。


年功序列の為、賃金は上がる。労組がスト等で取締役会と戦う為、賃金は上がる。結果、終身雇用なので賃金が上がり続ける。退職金もある。この日本社会、良くないか?これはオーナ・株主寄りの資本主義ではなく、労働者寄りの社会主義的政策であったろう。「社員は家族」の時代。


世界には無い、この日本主義という宝(資産)を主権者・国民と指示された政治家達が新共産主義者へ安値で売り払った。故に、今、乏しい。特に若者・若手は個人資産が無いので、更に乏しく貧しい。



昭和の成功パターン

 これらの事実には、希望の光がある。全て選挙を経て実行されている点だ。詰まり、世論。これから新共産主義ではなく、日本主義の政治家を推せば、国会等の各議会内で多数派となり、日本人が貧乏になる法律を廃案(小選挙区制や消費税等の廃止)にし、日本人が潤う数多の法案を通す事ができる。昭和後期はそうしてきた。


若者・若手だけではなく、子ども・中堅・シニアが新共産主義から日本主義へ戻れば、その蓋然性が高い。何故ならば、昭和二十九(一九五四)年から平成バブルまでは、各選挙で成功し続けていたのだから。当時の主権者・国民達が結果的に賢かった。平成バブル崩壊後の選挙で失敗し続けている。


今回、馬渕元大使が指し示した「新共産主義」の意義は大きい。これで日本人は悩まなくて済む。



日本主義か、否か。



日本主義なら「女系天皇(王朝交代)」はあり得ない。日本主義なら「賃上げが絶対」。日本主義なら「雇用は安定化」。日本主義なら「分断より強調」。日本主義なら「しっかりとした国防」。日本主義なら「国民を縛らない」。日本主義なら「個人より集団」。


挙げれば切りが無いが、何よりも日本主義ならば「国民が現在も未来も、幸せである事」。


その絶対的条件は、金銭に他ならない。金銭無くば幸せはあり得ない。先ずは人権よりも全ての日本人の所得を増やす者が正義、日本主義である。


今でも新共産主義者は“美辞麗句”で日本人を縛り、金銭と労働力を搾取し、貧乏にさせている。皇統は男系が絶対、統領(プレジデント)制は元首交替なので革命である。未来が不安定化するので、日本主義ではない。この日本主義で一刀両断していく。日本人は日本人の為に生きている。


画像:FPhime

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