岸田総理が新たな要望「賃上げ三㌫以上」と|経団連『夏季フォーラム』

【政治・経済報道】 岸田総理(丁酉)は、長野・軽井沢町にて開催された経団連『夏季フォーラム』で講演した。


九月二十七日に日本武道館にて執行される『国葬儀』につき、「安倍元総理に対し、国の内外から幅広く弔意が寄せられている事。」や米上院における「追悼の決議」の全会一致、印政府の弔意決定等を理由に挙げた。



同日に経団連(会長:十倉雅和)は、以下の提言を岸田内閣へ行った。

  1. 「五年で十倍増」に向けたスタートアップ関連施策の着実な実行
  2. 我が国がWeb3先進国となる為の国家戦略の策定
  3. 自治体や企業、大学など地方のステークホルダと都市部の企業等による地域協創促進に向けたグランドデザインの策定・共有機会の創出
  4. 地方における投資を促進する環境づくりと人材の成長・活躍に繋がる施策の推進
  5. 令和三十二(二〇五〇)年カーボンニュートラルへの実効あるロードマップの策定と強力な司令塔の下での官民を挙げたGXの推進
  6. 原子力発電所の着実な再稼働・革新炉を視野に入れたリプレース・新増設、バックエンドへの対応等、原子力の積極的な活用を含むエネルギの脱炭素化の推進
  7. 世界の持続的発展に貢献する国を目指すとの立ち位置を明確にすべき
  8. FOIPの下、経済連携協定(EPA)の拡大等によって同志国等との関係を強化すべき
  9. ウクライナ侵略を「我が事」と捉え、防衛力を抜本的に強化すべき
  10. 複雑な国際情勢の下で国益を追求する為、独自の外交を展開すべき



岸田総理の講演は四十分に亘った。先の『参院選』直後の記者会見における発言に言及。「総理大臣として何をしたいのか?何を残したいのか?」という報道から質問に対し、「一つは、持続可能性の高い日本経済・日本社会を創っていくという事。もう一つは、ウクライナ侵略等で終わりを告げたポスト冷戦の次の時代の国際秩序作りに、日本ならではの歴史的な貢献をしていく事。」と経済・外交面から答えた旨を伝えた。


この経済と外交で岸田総理は、何をしたいのか。それを本フォーラムにて説明した。




経済

 鍵は『新しい資本主義』。この取組みを本格化させる。六月に「新しい資本主義のグランドデザインと実行計画」を提示済み。



  1. 人への投資:「成長も分配も」。持続的な賃上げ(目先は三㌫以上)。政府は四千億円/三年の予算を活用
  2. 科学技術イノベ:勝ち筋となる先端科学技術(AI・量子等)についての国家戦略を策定。STEAM教育や初等中等教育からリカレント教育まで一貫しての取組み
  3. スタートアップ:年末までに「五ヶ年計画(十倍増/五年)」の策定。新たに「スタートアップ担当大臣」
  4. 持続可能なエネルギ供給システムの構築:GX実行(十年ロードマップ)。新たに「GX実行推進担当大臣」。官邸に「GX実行会議」を設置。「是非、財源の裏付けをしっかりと持つ形で、民間セクタや市場に政府としてのコミットメントを明確にしていきたい。」
  5. デジタル化:D構想。令和七(二〇二五)年度末までに「日本周回の海底ケーブル」完成。同九(二〇二七)年度末までに「光ファイバ」の世帯カバー率九十九.九㌫。十二(二〇三〇)年度末までに5Gの人口カバー率九十九㌫、全国各地で十数ヶ所の「地方データセンタ」拠点を五年程度で整備。「転職なき移住」;節税効果がある企業版ふるさと納税等(サテライトオフィス整備の為に寄付した場合)。同七年六月までにアナログ規制を一掃




外交

 露鳥戦争を前提に、「こうした大国同士の国家間競争から距離を取っている国を如何に繋ぎ止めていくのか、これを考えていかなければならない。」とし、東南アアフリカへ“日本ならではの貢献”を行う必要性を説いた。


特に東南アについては、「ASEAN諸国との関係を重視していかなければならない。」と述べた。日本の防衛力については、五年以内に防衛力の抜本的強化を進めたい。


中国とは、本年の「国交正常化五十周年」を念頭に、対話は着実に進めていきたい。韓国とは、日米韓の連携が極めて重要であるとした。アフリカについては、八月に第八回「アフリカ開発会議」が開催されるので、そこで日本の貢献の議論を行う。


本年五月に立ち上がった米国主導の「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」、日本主導の「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」と中国主導の「地域的な包括的経済連携(RCEP)」にも言及した。



末尾に岸田総理は「我々は、人類の歴史を大きく変える事になる様な重大な分岐点に居合わせ、政府・企業それぞれの立場で舵取りを担っている訳ですが、締め括りに是非お願いしたい事は、新たな官民連携に向けて、一歩も二歩も踏み出して頂きたいという事であります。


経済界の皆様方にも、政策提言のみならず、政策実行も含め、益々公的領域に領空侵入して頂く様にお願いしたいと思っています。政府としては“聞く力”、是非、最大限発揮し、衆知を集めて果断に政策を進めていきたいと思います。」とお願いした。


写真:総理大臣官邸

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