天皇陛下のお言葉|『全国戦没者追悼式』終戦の日

【日本報道】 天皇皇后両陛下は、皇紀二六八二(令和四)に北の丸「日本武道館」にて『全国戦没者追悼式』にご臨席なされた。


昭和二十七年より挙行している。本年はコロナ禍の為、参列遺族数は通常の五千人規模から七百人台とした。「大東亜戦争」に於ける戦没者数は三百十万人。内、軍人軍属等が二百三十万人、一般邦人(非軍人)が八十万人。


第一二六代・天皇陛下(令和帝、庚子)は、皇后陛下(癸卯)と共に白木檜柱にへ向かい、お言葉をお述べになられた。


 本日、『戦没者を追悼し平和を祈念する日』に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、先の大戦に於いて、掛け替えのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たに致します。


終戦以来七十七年、人々の弛み無い努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思う時、誠に感慨深いものがあります。


私達は今、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による様々な困難に直面していますが、私達皆が心を一つにし、力を合わせてこの難しい状況を乗り越え、今後とも人々の幸せと平和を希求し続けていく事を心から願います。


ここに、戦後の長きに亘る平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って再び戦争の惨禍が繰り返されぬ事を切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。


 以下は、皇紀二六〇五(昭和二十)年八月十四日「大東亜戦争に関する詔書(玉音放送)」の一部。


 朕はここに国体を護持し得て、忠良なる爾(ナンジ)臣民の赤誠に信倚し、常に爾臣民と共に在り。

もしそれ情の激する所、みだりに事端をしげくし、或いは同胞排擠、互いに時局を乱り為に大道を誤り、信義を世界に失ふが如きは、朕最もこれを戒む。

宜しく挙国一家、子孫相伝え、確(カタ)く神州の不滅を信じ、任重くして道遠きを念(オモ)い、総力を将来の建設に傾け、道義を篤くし、志操を堅くし、誓って国体の精華を発揚し、世界の進運に後れざらん事を期すべし。

爾臣民それ克(ヨ)く朕が意を体せよ


撮影:岡本早百合

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