十月開催『東京国際映画祭』が主要企画を発表

【芸術報道】 令和四年九月十六日に東京国際映画祭/ユニジャパンは、審査委員長や主要企画等を発表した。会期は十月二十四日~十一月二日。


本映画祭の顔となるコンペ部門の審査委員長は、舞台演出家・映画監督のジュリー・テイモア(壬辰、写真上)。舞台「ライオンキング(一九九七)」の演出や映画「タイタス(一九九九)」、「グロリアス 世界を動かした女たち(二〇二〇)」等を監督した。コンペ・全十五作品を世界の目で審査する。


日本が世界に誇る故・黒澤明(庚戌)監督の業績を長く後世に伝え、新たな才能を世に送り出していく為に、世界の映画界に貢献した映画人と映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる賞として、「黒澤明賞」を戻す。過去にはスティーヴン・スピルバーグ(丙戌)や山田洋次(辛未)等が受賞。


本年は山田監督や仲代達矢等の五名の選考委員により選ぶ。併せて「黒澤明の愛した映画」と銘打ち、「フィツカラルド」「ミツバチのささやき」等の世界の名作も上映予定。


本年の「ジャパニーズ・アニメーション部門特集」のテーマは「ゼロから世界を創る」。“アニメーションで世界を創る”と題し、最新アニメ映画「雨を告げる漂流団地」「夏へのトンネル、さよならの出口」「ぼくらのよあけ」の三作品をピックアップ。レトロスペクティブ「アニメと東京」ではアニメが“東京”という世界を如何に描いたかに注目し、四作品を上映する。



他にも以下を企画する。

  • ツァイ・ミンリャン監督デビュー三十周年記念特集;台湾の巨匠・蔡明亮(丁酉、写真上)の特集上映を、台北駐日経済文化代表処台湾文化センター、及び東京フィルメックス(十月二十九日~十一月六日予定)との共催で開催。本映画祭では「青春神話」「楽日」や日本未公開の短編等を、東京フィルでは「西瓜」「ヴィサージュ」等を上映する 
  • Nippon Cinema Now部門特集〈追悼 青山真治〉;昨年に新設。直近一年の日本映画を対象に、特に海外に紹介されるべき日本映画という観点から選考された作品を上映する。三月に急逝した青山真治(甲辰)監督を追悼し、代表作「EUREKAユリイカ」と「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」を英語字幕付きで特集上映する
  • 国立映画アーカイブ共催「長谷川和彦とディレクターズ・カンパニー」;ディレクターズ・カンパニーの作品を三十五㍉で上映。会場は「国立映画アーカイブ小ホール」。本映画祭では代表作「台風クラブ」「光る女」「DOOR」「地獄の警備員」のデジタルリマスタ版を上映する。こちらの会場は「TOHOシネマズ シャンテ」

写真:東京国際映画祭

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