若き女性監督の五名が『東京国際映画祭』でデビュー、七日から配信開始

【芸術報道】 令和四年十月五日に第三十五回『東京国際映画祭』にて上映される「Amazon Prime Videoテイクワン賞」のファイナリスト・七作品を発表した。内、女性監督は五名。八十三作品の応募があった。


本年の新たな試みとして、ファイナリスト作品を七日より開幕までAmazon特設サイトにて配信する。昨年の受賞二作品も鑑賞可。


本賞は、国内外で優れたオリジナル作品を制作し、本映画祭が更なる才能の発掘を目指して昨年から設立。これまで商業映画の監督・脚本・プロデューサの経験が無く、四十分超の作品の公開実績の無い、日本在住の映画作家が制作した十五分までの短編作品が対象。


以下がファイナリスト作品。

  1. 愛純 百葉(あすみ ももは);「私に見えている世界(写真最上)」
  2. 余 園園(よ えんえん);「冷蔵庫泥棒」
  3. 田之上 裕美(たのうえ ひろみ);「裸足(写真上)」 
  4. 廣田 耕平(ひろた こうへい);「ラの#に恋をして」
  5. 中嶋 駿介(なかじま しゅんすけ);「うなぞこのいえ」
  6. 常石 梨乃(つねいし りの);「のどかな時間」 
  7. 若生 ゆうひ(わこう ゆうひ);「SPECIMENS」

 一の百葉の作品。写真教室に通う中二の明日美が、コンテストに提出する写真を撮っていてスランプに落ち入り、いつも奇妙な写真ばかり撮っていて教室でも浮いている存在の莉里に八つ当りをしてしまう。スランプから中々抜け出せずにいた明日美は先生に相談に行き、そこで莉里が写真教室を退会したと聞く。


三の裕美の作品。高校生の石川華は、姉・有海と母・恵子との三人暮らし。一見、家庭でも学校でも華は穏やかな学生生活を送っている様に見えるが、次第に家庭内の不和、彼女を取り巻く環境の綻びが明らかになっていく。母親役は、昨年の審査委員特別賞監督・瑚海みどり。


六の梨乃の作品(写真上)。趣味で密かに小さなお笑いライブに立ち続ける芸人「のどかな時間」。そんな彼女にお笑い番組のプロデューサから仕事のオファが。 直ぐにオファを断る彼女には、自分の夢を追えない理由があった。


七のゆうひの作品(写真上)。中三の主人公は、学校に行かず自室に閉じ籠り標本を作る事が趣味。或る日、いつもの様に部屋で作業をしていると、玄関のインターホンが鳴る。渋々、玄関のドアを開ける主人公の目の前には同じクラスの女子が立っていた。


 本映画祭での上映は初日二十四日に「TOHOシネマズシャンテ」にて。受賞結果は十一月二日のクロージングセレモニにて発表。本年度の審査委員長は、昨年に続き行定勲(戊申)監督が務める。


受賞者には、Amazonから賞金・百万円が贈られ、Amazonスタジオと長編映画の製作を模索して脚本開発に取組む機会も提供する。


本映画祭の会期は、二十四日~十一月二日。


画像:東京国際映画祭/㈶ユニジャパン

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