【政治・経済・ビジネス報道】 岸田総理(丁酉)は、令和四年十月二十八日に記者会見を開いた。本年度の第二次『補正予算案』に組み込む「総合経済対策」を閣議決定し、会見にて説明した。
第二次『補正予算案』は十一月より国会にて議論される見込み。今回は「物価高克服・経済再生実現の為の総合経済対策」を銘打った。この総合経済対策が第二次『補正予算案』の核となる。
一般会計には二十九.一兆円、財政支出は三十九兆円(特別会計「財政投融資」を含む)、そして事業規模は七十二兆円とする。
この総合経済対策におけるGDPの押上げ効果を四.六㌫と推計(実現時期未定)。明年九月までに、「消費者物価指数(CPI、総合)」を一.二㌽押下げると。
<中小零細支援は?>
物価対策の重点は、エネルギ価格対策。欧米は十㌫前後のインフレ状態だが、日本政府はインフレ高騰を防ぐ構え。以下が会見時の発表における対策群。
- エネルギ:総額六兆円。明年上半期に、平均家庭で総額四.五万円の支援
- 中小零細:コロナ融資を受けた企業へ新たに「百㌫保証の借換制度」、「新規輸出」に挑戦する一万者の企業等へ支援
- 賃上げ:ガイドラインづくり(政府・経団連・連合)等;インセンティブ=賃上げ実施企業への「補助金」や「公共調達の優遇」
- 人への投資:一兆円・五年。成長分野に移動する為のリカレント教育(正規化・転職・リスキリング)支援
- 金融:「NISA」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」拡充
- 農業:輸出促進=二兆円/年を目指す
- インバウンド:需要五兆円の早期達成。円安メリット
- 国内投資:半導体(全国展開)や蓄電池等。「最先端 製造立国日本」を取戻す
- 子育て:伴走型相談支援(妊娠時~出産・子育て)、十万円相当の経済的支援、「出産育児一時金」の大幅な増額(明年四月より)、来夏に「園児バス」の安全装置を義務化(国が標準的な装置を全額負担)等
- 『新しい資本主義』重点四分野:総額六兆円。スタートアップ・イノベ、DX・GXへ支援措置
QA
為替関連の質疑応答にて岸田総理は、「来年の前半に掛けて中国、米国或いは欧州の景気減速の懸念もある。」と、世界経済の暗転予測(世界恐慌等)を頭に入れている。
日中関係につき、「建設的、且つ安定的な日中関係を双方の努力で構築していきたいと思います。」と述べた。
エネルギ価格が世界高騰する中、原発について「再稼働を始めとする原子力の議論に正面から向き合う為に、GX実行会議において専門家の皆さんに議論をお願いしています。」との段階。
画像:総理大臣官邸、「規模ありき」で膨張 財政規律の緩みに拍車―総合経済対策/時事通信
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