二十年振りに米豪印等の海軍と『国際観艦式』、岸田最高指揮官が訓示

【軍事報道】 岸田総理(丁酉)は、令和四年十一月六日に神奈川・相模湾にて日本主催の『国際観艦式』に出席した。併せて「西太平洋 海軍シンポジウム」も主催。明年が「海上自衛隊」の創設七十周年。


総理は栄誉礼・観閲の後、自衛隊「最高指揮官」として訓示を行った。次に米艦艇を訪問し、飛行甲板等を見学した。


「人類は海を巡って屢(シバシバ)対立する一方、人の交流や海洋貿易等、海を通じて繋がってきました。」と、岸田最高指揮官は歴史を振り返る事から訓示を始めた。



<海軍力>

 「海軍力は国益を守り、国家のプレゼンスを高めるといった各国にとって不可欠な存在となり、海の安全、特にシーレーンの安全確保を通じて、世界の発展と繁栄を支える役割も担う様になりました。そして、海軍力が公共財としての役割を果たす様になった事に加え、軍事的プロフェッショナリズムの重要性が高まると、海軍軍人には専門的な知識のみならず、職業軍人としての倫理も求められるようになりました。


こうした歴史的背景も踏まえながら、これまで世界各国の海軍軍人の一人ひとりが、海軍の果たすべき役割と責任を深く理解し、“シーマンシップ”の伝統を受け継いで、他国との信頼関係を構築してきました。」と海自に向けて海軍の言葉を多用。海自が実質的に日本海軍である事を強調した。


西太平洋海軍シンポジウムは、昭和六十三年から二年毎に開催。報道現在で、二十二のメンバ国(日米中欧等)と八つのオブザーバー国から構成。多国間海軍協力の枠組みとなっている。



平和を踏み躙る者

 『露鳥戦争』につき、「欧州のみならず、アジアを含む国際社会全体にとって深刻な事態です。」と述べ、東シナ海・南シナ海を含め、日本を取巻く安保環境が急速に厳しさを増している点を伝えた。北朝鮮による核・ミサイル開発にも触れた。


日本防衛に関して最高指揮官は、「国民を守り、地域の平和と安定を確保する為には、対立を求めず、対話による安定した国際秩序の構築を追求する事が基本です。


併し、それと同時にルールを守らず、他国の平和と安全を武力の行使や武力による威嚇によって踏み躙(ニジ)る者が現れる事態に、備えなければなりません。」と。



自衛官と家族への感謝

 最後に最高指揮官は、「皆さんの日々の強い使命感には心から感謝します。私は自衛隊最高指揮官として、皆さんの事を誇りに思います。皆さんは、我が国周辺での警戒監視に、日夜高い緊張感を持って臨んでいます。また、民間船舶の安全確保の為、日本を遠く離れ、海賊対処活動や情報収集活動を行っています。


御家族と離れ、長期間に亘り、雨の日も風の日も最前線で任務に当たる苦労は、計り知れません。併し、皆さんの努力の積み重ねが、この国の、そして、地域及び世界の平和と安定に繋がっています。皆さんが備える事で、国民が日々憂いなく過ごす事ができます。


厳しさを増す安全保障環境の中にあって、国民の命や暮らし、そして我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜くとの決意の下、より一層鍛錬に励んで下さい。最後に、御家族の皆様に対し、隊員諸官に対する常日頃からの御支援に心から感謝を申し上げ、私の訓示と致します。」と海の自衛官達を慮った。



岸田内閣は防衛力の抜本強化として、本年末までに新『国家安保戦略』等を策定予定。

我々と同じ若者若手が、命を賭して前線で戦う備えを行っている事を、我々は忘れてはならない。


写真:総理大臣官邸

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