「小売業」IT投資の実態調査、二極化鮮明|エイトレッド

【金融報道】 エイトレッド(3969.Ts)は、令和四年十一月二十八日に小売業におけるIT投資に関する実態調査を公表した。調査対象は小売業の経営層(経営者・役員)、情シスの管理職と経営企画部門の管理職・百二人。調査期間は十一月。


コロナ禍(令和二年二月)以降のIT投資額の変化では「非常に増加」が九.七㌫、「やや増加」は二十二.五㌫。投資の増加理由は「オンラインへの対応が急務となった為」が六十九.七㌫、「リモートワークを行う様になった為」は五十四.五㌫、「システムの性能や信頼性の向上の為」は五十四.五㌫。


一方、投資の減少理由右は、「コストが負担できなくなった為」が六十二.五㌫、「IT導入を先導する人材が居ない為」は十二.五㌫、「業務内容にあったITが無い為」は十二.五㌫。

 

IT人材の充足感は「余りそう思わない」が二十七.五㌫、「全くそう思わない」は三十四.三㌫で計六十一.八㌫。その理由は「IT人材を育成できるリソースが無いから」が五十五.六㌫、「採用や外注する為のコストが不足しているから」は三十三.三㌫。


今後注力していきたいIT投資は「ソフトウェア」が四十一.二㌫、「情報セキュリティ対策」は三十四.三㌫、「ハードウェア」は二十七.五㌫。


今後更なるDXへ取組みたいか?の問いには「非常にそう思う」が二十二.六㌫、「ややそう思う」は三十九.二㌫。今後のIT活用によって、社内(組織)での意思決定・決裁スピードの迅速化の必要性では、「非常にそう感じる」が二十九.四㌫、「ややそう感じる」は三十一.四㌫だった。


=同社考察=

 コロナ禍において「IT投資が増加した」小売業は約三割に留まっています。IT投資の推進がスローペースな理由には、IT人材がネックになっている事が伺えた事から、DXツールを選定する上では、先ずは誰でも直感的に使える事がポイントになりそうです。


具体的にはクラウド型等、低コストで開始できるものだったり、ノーコード等、非IT部門の方でも管理運用ができるツールである事が大前提でしょう。



 「多様な働き方への対応」や「スピーディな経営で競争力を強化する」事を理由に、六割強の小売業が「IT活用による、社内での意思決定・決裁スピードを迅速化する必要性」を実感しています。


ITの活用は単なる業務効率化に留まらず、例えば、社内の様々なアイデアを迅速に展開して商品化に繋げる等、新たな価値を生み出す事も可能です。


コロナ禍を経てビジネスを取巻く社会環境が複雑化した事から、予測不可能な社会ニーズに対してスピーディ且つ柔軟に対応する事ができる企業体質への変革が急務と言えるでしょう。


スライド:㈱エイトレッド

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