【社会考察】 平成三十年三月二十八日に配信された記事『人体で最大、新しい「器官」を発見? 米研究/CNN.co.jp』にて、人体最大の新器官を発見した旨が報じられた。
新器官は「間質」。身体の中の組織間の隙間の空間で、液体で満たされている。内臓と内臓の間の部分と言えば分かるだろうか。間質組織・間質液の存在は既知であったが、今回の米・ニューヨーク大等の研究チームが二十七日に発表した論文では間質が器官の二条件に当てはまるとした。二条件は「単一構造ないし単一構造をもつ組織」と「単一機能をもつ組織」。
中医学では、この隙間の空間に気が宿っているとして、五臓六腑や身体へ影響を与えるとする。重要な場所だ。もし体重の二十㌫を占めるとされる間質が最大の器官ならば、十六㌫程度を占める皮膚は二位になる。当該記事では米・イエール大のマイケル・ネサンソン教授のコメントも掲載。「それ自体が新しい器官なのではなく、様々な器官の間にある新しい部位だと考える」と。
宇宙には「暗黒物質」と「暗黒エネルギー」で九十六㌫近くを占めるという。一重に言えば、宇宙の黒い部分だ。我々が認知が可能な原子等の通常の物質は五㌫に満たない。宇宙は略、認知できない。宇宙の産物である人体も同じかも知れない。目に見える目や心臓等の器官も確かに重要であるが、今回の間質が人体に最大の影響を与えているのかも知れない。
科学で立証できるものは未だ僅か
例えばスタミナが、それだ。どこの臓器、筋肉にスタミナは蓄積されているのだろうか。スタミナは目に見えないが存在する事だけは確かだ。スタミナを向上させる事もできる。だが、どこにスタミナはあるか。元気はどうだろうか。内臓や筋肉を労わって、食事調整や運動、ストレッチ等が有効な事は分かっている。物質としての品質を向上させたから、元気が出る訳ではない。元気や陰気は、どこだ。
この様に人体にとって気は最も重要である。元気なくば、いつもは上手くいくものも、いかなくなる事もある。気は分岐点において人生を左右する。その気が間質に宿っているのであれば、間質のマネジメントこそが最も注視すべき事ではないだろうか。宇宙において人間が立証に使える物質は五㌫未満。簡単には科学的に立証はできないだろう。だが、多面的に可能性を開いた発見である。
記事:金剛正臣
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