【社会考察】 子どもへの性教育に問題が起きている。東京・足立の中学三年生に行った性教育の授業がそれだ。平成三十年三月の事。都教育委が授業内容を「不適切」として区教委を指導する。「性交」や「避妊」、「人工妊娠中絶」等の言葉を使用したという。
区教委は不適切と判断せずに反発。根拠は十代の希望しない妊娠・出産の予防、貧困連鎖の阻止だ。自民・古賀俊昭(丁亥)都議は十六日の文教委にて教諭名等を挙げて問題視していた。四月二日には「“人間と性”教育研究協議会」が都議と都教委の教育不当介入に強く抗議する声明を公表した。
この問題には世論が必要である。東京新聞が五日に報じた通り、十五年の古賀都議等が都立養護学校(当時)の性教育授業を批判し、地裁及び高裁は「教育に対する不当な支配」と判決。古賀都議は判例を認めず「不当介入との指摘は当たらない」と法治システムを否定。
現実はどうか。「人口動態統計(二十六年)/厚労省」のデータを基に日本性教育協会(委員長:石川哲也)は若年妊娠をレポートしている。それに因れば、十五歳から十九歳での出産は一万三千人で第二子出産は千三百人。十四歳以下は四十三人。十代の人工中絶数は全体的に減少しているものの、十九歳未満で一万八千人。十四歳以下は三百人が中絶。共に「衛生行政報告例(同年)/厚労省」。
性行為の経験率は高校一年生の男女共に一割。「二〇一四年度児童・生徒の性に関する調査報告/東京都幼・小・中・高・心性教育研究会」。古賀都議が批判の根拠とする現行の学習指導要領では本格的な性教育は高校生から、とされている。
それで間に合うのだろうか。この問題に日本の大人は真剣に考えて議論をしてこなかった。家庭で真剣に子ども達と向き合い、話しをしているだろうか。大人が現実を直視しなければならない。少なくとも子を育てる、ないし子を欲している若手達が自身達の問題として考えていかなければならない。上の世代は議論を放棄した。当事者が向き合うべきだ。
さもなくば、自身の子どもは高校生まで性行為そのものや避妊、中絶を公的に教わらない。勿論、不倫も不法行為であり、人生に多大な影響を与える悪しき事と教えてなければならない。子どもにそんなリスクを与えるべきなのか。既にネット署名が始まっている。
一部メディアは声を上げてる。
「【ネット署名】性教育を潰そうとする、都議と都教育委員会にNOと言おう/LINE」
「男子の性教育、親はどう向き合えばいい?/ウェッヂ」
画像引用:東京都議会議員「不死鳥のような不屈の精神」/大紀元日本、現代性教育研究ジャーナル/JASE
記事:金剛正臣
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