未来の総裁候補・小泉進次郎に求められる新若手派閥

【政治考察】 平成三十年九月に自民党総裁選が行われる。焦点は安倍晋三(甲午)総裁の三選か、立候補が予想される石破茂(丁酉)元・防衛相、岸田文雄(丁酉)元・外務相、野田聖子(庚子)元・総務相。直近の報道各社による世論調査では次期首相に安倍総裁、石破元・防衛相と小泉進次郎(辛酉)衆議が三割弱か二割強の支持を得ている。


エマニュエル・マクロン(丁巳)仏統領やジャスティン・トルドー(辛亥)加首相の様に四十代でトップに就任する例はある。小泉衆議はまだ三十代で今秋の総裁選ではない。フランスやカナダに比べて日本はGDPが高い。日本より高いGDPは米中。それ以外のトップとも経済大国第三位のトップとして外交をやりくりしなければならない。


今、安倍政権を直撃している問題は国会の党内というよりは、政府の官僚だ。党内は上手く管理しているが、各省のエリート官僚に対するスパン・オブ・コントロールが限界を来たしている。内閣人事局のバージョンアップが求められる。立候補が予定される安倍総裁以外の三者は国務大臣の内、行政大臣(行政学)を務めた。この国のエリート公務員を率いてきた。


小泉衆議は次世代だ。彼が首相になる頃、当然に現・内閣人事局よりもレベルの高いスパン・オブ・コントロールが求められるだろう。ならば彼に今、必要な能力は組織運営能力となる。党内で「二〇二〇年以降の経済社会構想会議」を立ち上げているが、四月二十五日に官邸主導を正しいとして、「今の時代に合うようにアップデートする必要性が確認できた。」と述べている。


十一日に「新経済サミット」に出席した彼は新経済連盟に対して経団連に舞い戻り、中からの改革を薦めた。彼は若手をある程度でまとめているものの、各派閥には対抗できない。だから石破元・防衛相も派閥を創った。派閥間の折衝を行う為だ。小泉衆議は若手で派閥を創り、党内政治を覚える必要がある。無所属では現代の党内政治に対抗できない。


そして、彼の派閥が五月二十九日の「ニコニコ超会議」で発した通り、「ポリティックス」と「テクノロジ」を掛け合わせた『ポリテック』を活用できる政治家集団になれば良い。彼には組織を運営した実績、組織としての成果が求められる。さもなくば、いつまで経っても半人前なのだ。


記事:金剛正臣、撮影:岡本早百合

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