ホリプロとプラチナムが各々インフルエンサ マーケティング会社設立

【芸能報道】 平成三十年八月一日にホリプロ(代取:堀義貴)とプラチナムプロダクション(代取:瀧澤勉)が芸能界に新たな一手を打った。自社のタレントというリソースを活用したビジネス展開だ。


二社が同時に発表したものは「インフルエンサー マーケティング(IM)事業」。前者はIM事業を専業とするVAZ(代取:森泰輝)と業務提携し、子会社『ホリプロ デジタルエンターテインメント(代取:吉田正通)を設立。後者はIM事業を行う子会社「PLAYLAB(代取:山口桂)を単体で設立した。資本金はそれぞれ五千万円と非公表。



<文化をプロモートする人間産業>

 前者側ではYouTuber「ねお」の共同マネジメントを実施し、IMやデザイン等について共同で取組んできた。新子会社は「インフルエンサー及びデジタル マーケティングにおける知見やネットワークを持つ企業との協業」を掲げる。つまりはインフルエンサの育成・デザイン・営業、IMの制作・企画・営業における知見の共有及び業務協力により、インフルエンサの活動支援や商品開発、インフルエンサを介した効果的なプロモーションの提供等の領域で事業強化を目指す。


新子会社では発掘から事業化までを「ホリプロ」ブランドをもって、総合デザインする。企業理念である「文化をプロモートする人間産業」をデジタルより体現し、「人」を軸とした新たな市場創出及び事業拡大を目指す。



フェイクでは無く、共感する人が伝えるからこそ価値がある

 後者側では急速に拡大するインターネット広告費とSNS市場、ナショナル クライアントのデジタル・トランスフォーメーションの加速、運用型広告の活用を意識。SNS上で情報を発信するタレントが多く所属している点を活かす。報道現在でインスタグラムでは日本でも最上位ランクの四百七十万人以上のフォロワ数を誇る木下優樹菜(丁卯、写真上)。菜々緒(戊辰、写真最上)、中村アン(丁卯)、小倉優子(癸亥)を筆頭に後者側のグループが抱えるインフルエンサ六百五十名のフォロワ総数は、インスタグラム四千八百万人超、ツイッタでは千八百万人超と芸能プロダクションとして国内最大規模。


新子会社は「フェイクでは無く、共感する人が伝えるからこそ価値がある」がテーマ。マネイジメントで培ったノウハウと信頼関係を活用し、PRに最適な人選と「個性」や「感性」を活かした情報発信を行い、共感を高める。更に本事業は、急速に高まるYouTubeを始めとしたSNS動画広告需要にも対応すべく、動画メディアの企画制作及び運用サポートや公式アカウントのプロデュース並びに運営代行、デザイナによるワンストップサービス(イベント、パッケージ、Web等)の統合的視点により、クライアントの課題解決のサポートを行う。



 両者は最早、人が媒体(メディア)である点に気が付いた。まるで出版社の様に多数の雑誌があり、各雑誌に広告等を入れる様な感覚だ。インフルエンサというより、そのタレントは媒体そのものと言える数字を保有している。両者の強みは人財育成に他ならない。それこそが芸能プロダクションの本業であった筈である。使い捨て志向のプロダクションは小規模に多い。だが人財育成に本気で取組むプロダクションは両者の様に更なる飛躍を遂げる道を得るだろう。


まずは老舗ホリプロと新興プラチナムが日本で先行する。


画像提供:㈱ホリプロ、㈱プラチナムプロダクション

記事:金剛正臣

0コメント

  • 1000 / 1000