沖縄の国防増強か否か|沖縄県知事選

【政治報道】 平成三十年九月十三日に翁長雄志(庚寅)知事が死去した事に伴い、『沖縄県知事選挙』が告示された。三十日が投開票日。立候補したのは与党が推す佐喜真(甲辰)前・宜野湾市長、野党が推す玉城デニー(己亥、写真上)前・衆議、渡口初美(乙亥)元・那覇市議と在京の会社員・兼島俊(戊午)の計四名。


この選挙は米国・中国・韓国も気に掛けている。米国と韓国としては、四期務めた翁長知事によって米軍基地反対運動の求心点と捉える。意志を受け継ぐ玉城候補が当選すれば、米軍・普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画に異論を唱えるだろう。佐喜候補ならば、移転計画が政府と一体となってスムースに運ぶ事になる。


中国としては、沖縄を自国へ取り込もうとの画策がある。台湾の様に内包したい考えだ。中国としては沖縄は日本ではなく、開放するべきと。中国が沖縄の尖閣諸島周辺に数多くの漁船を送り込んでいる様に、太平洋の覇権を握る為に台湾を含む第一列島線から沖縄や東南アジアを含む「第二列島線」へ拡大しようとしている。


南を守り、北からへの備えへ

 沖縄に米軍基地がある理由はただ一つ。中国からの軍事的驚異に備える為だ。但し、現在では中露の蜜月振りも十一日からのロシアの冷戦以来で最大となる軍事演習に中国が初合同し、「東方経済フォーラム」でのアピール等と日米を牽制。日本は北と南の驚異に備えなければならない。特に北が手薄である感が否めない。南の方は正に今回の選挙で日本の国防が一つ分かれる。


佐喜候補ならば、南の国防拠点・辺野古基地で迎え撃てる。その後に北の国防を備える事になる。普天間基地との違いは代替滑走路だけでなく、弾薬庫や大型港湾施設、弾薬搭載エリアを建造する点だ。現状よりも戦略的拠点としての能力を高める。玉城ならば、増長する中国軍の驚異に普天間基地を対応できない可能性が続く。勿論、北への国防強化には着手できない。自衛隊のスクランブル発進数をみれば、中露への驚異が分かる。


つまり、今回の選挙は沖縄だけでなく、日本全土の問題でもあるのだ。


尚、玉城候補が衆議を辞職した事による沖縄三区補選は、衆院選「一票の格差」について最高裁の判断後。早くても来年春頃となる。


撮影記事:金剛正臣

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