『未来国会二〇一八』で女子トイレ改革が優勝、テーマは「もし総理だったら」

【社会報道】 平成三十年九月十六日に東京・新宿にてNPO法人ドットジェイピー(代表:川尻岳宏)は、『未来国会二〇一八』の決勝大会を開催した。本年で九回目の開催。ゲストには毎日新聞の論説委員や国会議員等も招いた。全年齢からの投票の結果、ビジョン「女子トイレの改革がもたらす経済効果/チーム枝豆」が優勝した。


後援には内閣府及び全十一省が付く。『未来国会』は歴代総理大臣の平均年齢が六十歳を超えている点を疑問視。「若者の気持ちをなえさせてしまう」と、日本を変えたいと志す若者鼓動を社会に伝える場として全国で地方大会を開催してきている。テーマは「もしあなたが総理大臣だったら」。三十年後の国家ビジョンと実便する為の十年後の政策・予算案を提案するもの。大学生達が予算案を考える。他にも「未来自治体」を展開。


本年は過去最大となる百三十六チーム、計三百七十一人が日本の未来を考えた。全国十ブロックにて地方大会を行い、各地で優勝した十四チームの中からWeb投票で四チームを絞った。その四チームが決勝大会で百人以上の学生の前でプレゼンし、その場で投票となった。


優勝したビジョン「女子トイレの改革がもたらす経済効果」の重点政策は、三点。トイレの利用時間を短縮し、短縮分を活動充当する事による経済効果への波及。水道代の節約による財源確保。男女区別の無いトイレでストレスフリー。トイレに課金して一日当たりの収益は四百八十七万円となるが、経済波及効果による税収増には触れていなかった。一方、設置費用等で億単位を計上していた。


ゲストの講評では四チームに対して一様に「それは国でやるべき事なのか。」との問いが出た。民官の棲み分けが曖昧との指摘だ。ゲストの一人である「慶応大」大学院の若新雄純 准教授は的を射た指摘をしていた。本質論である。こういったイベントでは尖ったアイデア・発想を大人は求める。だが現下の教育課程においては、尖った学生は排除される。排除された学生を見てきて残った学生の中から、尖ったアイデア・発想を求める事は矛盾している、という本質論だ。


大人は批評だけではなく、その責務として彼らの提案したビジョンを現実的な施策になる様にブラッシュアップする努力が求められる点も露呈した。


画像引用:未来国会2018

記事:金剛正臣

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