【経済報道】 東京都(知事:小池百合子)は、平成三十年九月二十一日に『東京の産業と雇用就業二〇一八』を発行した。本書は総務省の「経済センサス」や「労働力調査」をはじめとする各種統計データを基に都の産業と雇用就業の実態や特性等を解説。全国と比較している。「東京経済の概況」「産業編」「雇用就業編」「資料編」に分かれている。
都内の事業所数は六十二万所、就業者数は八百万人。全国の十一.六㌫と十三.六㌫を占める。企業数は二十五万社で、十五.三㌫を占める。特に資本金十億円以上の企業数は五十.六㌫と半分。都内の中小企業の割合は九十八.九㌫。都の総生産額(名目)は百四兆円、一人当たりの都民所得は四百五十一万円。全国平均の一.五倍だ。メキシコ及びトルコのGDPに匹敵する。産業別で「情報通信業」の事業所は全国の三分の一が都に集積している。
都区部では二十七年以降、三年連続でる家計消費支出が上昇し、回復基調と視ている。併せて、東京港の輸出額は二年振りに増加した。東京港は輸出額で全国四位、輸入額で二位、輸出入額の合計で二位。全国一位は成田空港。
中小企業の資金需要は増加傾向となったが、倒産件数は八年振りに前年を上回って千七百十二件。内、八割が破産。産業別では「卸売業」「情報通信業」「建設業」の順。休廃業及び解散件数も三千五十四件と高水準で推移している。
完全失業率は二.九㌫で、七年連続で改善。男女別では、男性の方が女性より多い。完全失業者とは、十五歳以上で「仕事が無く、調査週間中に少しも仕事をしなかった」「仕事があれば直ぐ就く事ができる」「調査週間中に、仕事を探す活動や事業を始める準備をしていた」の三条件を満たす者。就職率は二十六.九㌫で前年より一㌫減少した。有効求人倍率は二.〇八倍と上昇傾向。都内中小企業における雇用人員DIは二十五年以降で全業種で不足。特に「サービス業」の不足感が伸長している。
画像引用:東京の産業と雇用就業2018/東京都
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