第三十一回『東京国際映画祭(TIFF2018)』レッドカーペットは昨年より地味に

【ファッション考察】 平成三十年十月二十五日に東京・六本木にて第三十一回『東京国際映画祭/ユニジャパン』のレッドカーペットのイベントが行われ、アジア各国から女優陣が来日した。アジア最大級を謳う本映画祭の見せ場がレッドカーペット。やはりファッション性が重視される。日本は釜山国際映画祭等と比べてファッション性で水をあけられているのが現状だ。


結論から申せば、昨年のレッドカーペットより全体的に地味な装いである。日本の女優陣は軒並み、ファッション性がダウンしている。日本以外のアジアの女優陣もファッション的な勢いは削がれている感がある。一部、映えあるドレスや細工、コーディネートも散見されたが、国内の映画最高峰の晴れ舞台としては、国際的な発信力が高いとは言えないだろう。


今回、掲載した写真はピックアップした一部だ。レッドカーペットの目的は本映画祭への興味喚起ではないのだろうか。確かにラインナップの記者発表会ではクオリティの高そうな映画が紹介された。だが、それはあくまでも映画そのものに興味を既に頂いる者へのアピール。日本及びアジアの映画の未来を考えれば、裾野を広げる手筈が欠かせない。


インスタ等のファッション性を非常に追及される時代において、「いいね」が付く様な写真一枚が求められる。男優が公式の場では黒一色になってしまうが故に、レッドカーペットにおける女優陣のファッションが日本及びアジア映画の興隆を図る。否、それ以外でユーザにアプローチできる方法が無いとも云える。繰り返すが今回選ばれた映画はきっと素晴らしいものに違いない。だが、良作への興味喚起の視点が欠けていると言わざるを得ない。


時代が映画に求めているのは、圧倒的な女性性である。



©2018 TIFF

記事:金剛正臣

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