東京會舘が新たに三代目本舘、宴会場は丸の内最大級の二千人

【ビジネス報道】 大正十一年に皇居の向いに“世界に誇る施設ながら、誰もが利用できる大勢の人々が集う社交場”として会場した東京會舘(代取:渡辺訓章)が平成三十一年一月八日に三代目の本舘として生まれ変わった。新たなコンセプトは「新しくて伝統的」。ロゴは東京會舘の頭文字のTとKを融合、コーポレート色は東京を代表するに相応しい洗練された場所でありたいとの想いより「會舘紫」とした。


間もなく創業百周年。貴族院の勅選議員でもあった東京商工会議所の藤山雷太(癸亥)元・会頭の設立趣意は「社会が平和と協調を保ち、市民の幸福を増す為には何よりも健全な社交の場がなければならない。ともすれば、日本人は自らを慎む狭い道徳に偏して大勢の人々と共に歓談し、楽しむという社会道徳に遅れがちである。勿論、東京にも各種の倶楽部はあるが、それは一部の人々の利用に止まっている。東京會舘は、こうした旧弊を打破する為に建設するのであり、正に新しい文化理念を実現する為の事業である。」とした。


 第二次大戦下では「大東亜会館」に改称、GHQ接収後は「アメリカン・クラブ・オブ・トーキョー」として営業。東京會舘に戻ってからは民間施設で初となる皇族御宴会や日本初の一般人向け本格フレンチのスクール開校、英エリザベス二世(壬辰)陛下の大宴会(バンケット)等と時代の先を走った。「貴賓室」には天皇皇后両陛下お迎えした。歴代タカラジェンヌとの縁は深く、イベントを数多く開催。当日には元・宝塚歌劇団のトップスターである湖月わたる(辛亥、写真上)もテープカットに参列した。


初代からある大シャンデリアも顕在。フロア正面奥の螺旋階段を照らす。三代目本舘の貴賓室は七階の「バイオレット」。皇居を見渡せる。三階・メインの大宴会場「ローズ」は丸の内地区で最大級となるニ千名に対応。国際規模のMICEに対応すべく最新の音響機器や高性能プロジェクタ、七㍍の天井高を活かした五百㌅大型スクリーン等を完備した。控室は四個室、ベビールームと喫煙室を同じフロアに配置した。

ウェディングではチャペルと神殿を構えた。


そしてレストラン・ショップは二代目から続く六店舗に二店舗を加える。フレンチ、グリル、ダイニング、鉄板焼き、日本料理とバー。併せて各界のトップ級が集う日本有数の会員制クラブ「東京會舘ユニオンクラブ」を擁する。


渡辺代取(戊戌、写真上)は「東京會舘 新本舘は、私達にとって挑戦です。これまでとは違う色を出そうと、外観や内装だけでなく、料理や演出面においても様々なチャレンジをしています。」と、東京會舘が新たな文化の想像の担い手である点を自負。「いつの時代も挑み続けてきたからこそ、東京會舘が今日もあるのだと思います。」と、百周年及び次の百年に挑む。


写真提供:㈱東京會舘

撮影記事:金剛正臣

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