パリコレから観る女性の考え方

【高級ファッション ニュース・考察】 平成二十八年一月下旬、世界で最も有名なファッションイベントでもある『パリ・オートクチュール・コレクション』の今季春夏が開催されVOGUE(画像引用)等が報じた。「パリ・プレタポルテ・コレクション」は三月に来季秋冬が開催される。開幕ブランドは、「VERSACE」だった。ファッションの流行は、繰り返されながらも変動がとても早い。昨年まではマストであった物も、翌年になると古いと言われてしまう。本稿ではファッションの変動と、そのファッションから読み取れる女性の考え方を読み取っていく。


昨年の春夏にリアルクローズ的に流行したものといえば、七〇年代スタイル、花柄、スポーティ、デニムとデニム等がある。主に七〇年代スタイルと言えばヒッピーや、ボヘミアン、ジーンズルック等があり、エスニック柄と言われる物や、フリンジが使われたアイテムが多かった。


一方、今季のリアルクローズ的に春夏に流行すると言われているものは、タッキー(悪趣味)、フェミニン、ストライプ等。タッキーはその名の通り、一歩間違えるとダサくなるコーディネートの事で、柄と柄や、色と色を使ったモノ。フェミニンはテロンチ(女性らしい、柔らかな素材を使ったトレンチコート等)、スカーチョ・スカンツ(スカートに見えるガウチョパンツ)を使って女性らしく見せる。白コーデもそのカテゴリーに入ってくる。



<独立心とファッション>

 この二つの流行を比べてみると、メンズライクのファッションから女性らしいファッションに変わっているのが分かる。一方でタッキーは、女性らしさというよりは個性的、独創性を感じる。これは、女性が社会的に強くなりたい、上に登りたい、という意志であり、それが徐々に女性として、個性として認められたいという想いに変わってきたのではないか、と推測する。自ら起業したり、社会的に上の地位に立つ女性たちは、このファッションの移り変わりにも必ずついてきているだろう。インディペント(独立した)ウーマンになるためにはファッションも必要不可欠なのだ


尚、日本のデザイナからはアライサラ(araisara)が、パリを拠点に今季よりプレタポルテからオートクチュールを仕掛ける。隣国の韓国ではファッション誌「W KOREA」三月号で、ガールズグループ「2NE1」のCLによるのオートクチュールコレクション・グラビアが掲載されたコトを朝鮮日報等が報じた。グラビアでは、DiorやGIVENCHY等の名だたるブランドを利用しK-POPとの親和性を図った。CLはパリコレに足を運び、積極的に高級ファッションを学んでいた。コレクションが先に走り、リアルクローズが付いてくる。

記者:原田

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