『安倍官邸vs.NHK』等の十作品が第八回『自由報道協会賞』にノミネート、投票は二月末まで

【社会報道】 自由報道協会(会長:苫米地英人)が第八回『自由報道協会賞』のノミネート作品を決定し、平成三十一年二月末まで一般投票を受け付けている。同賞は取材、報道、評論活動等を行い、ジャーナリズムの信用と権威を高めた作品を対象として顕彰を行っている。


昨年はフリージャーナリスト・伊藤詩織(己巳)の告発本「Black Box/文藝春秋」が選ばれた。当時、TBSの政治部の記者との「準強姦」事件訴訟に関する本だ。本年は二十九年十二月二十七日から三十年十二月三十一日までの期間が対称。公募と選考委員による推薦を経て以下の十作品がノミネートした。

  1. 相澤冬樹「安倍官邸vs.NHK/文藝春秋」
  2. 新潮社・文芸編集部「新潮45問題に対する対応」
  3. テレビ朝日女性記者&週刊新潮編集部
  4. 安田純平「シリア拘束 安田純平の40か月/扶桑社」
  5. 「週刊ポスト/小学館」2018年10月19日号
  6. 本間龍「ブラックボランティア/角川新書」
  7. 山田正彦「タネはどうなる~種子法廃止と種苗法運用で~/サイゾー」
  8. 田中龍作「安倍総理の真備町水害者避難所訪問の裏側」
  9. NPO法人ファクトチェック・イニシアティブ「沖縄県知事選2018についての取材及び活動」
  10. 「週刊金曜日/金曜日」2018年3月9日号


以下は各作品の推薦者のコメント。

  1. 「相澤さんは元NHKの司法担当キャップで森友学園による国有地払下げ問題を追い、数々の特ダネをつかむが、NHK上層部の意向で原稿の内容が首相官邸の関与を薄める方向に書き換えられていく。相澤さん自身もついには記者職からの異動を命じられた。これまで外部から散々指摘されてきた名ばかりの「公共放送」と権力の癒着を当事者として明らかにした」
  2. 「新潮45問題に対する対応で 部数低迷に悩んでいた新潮社の月刊誌「新潮45」が部数増を目論んで手を出したのがネトウヨ&ヘイト路線だった。その成れの果てとして自民党の杉田水脈議員に依頼した原稿がLGBT差別で炎上する。「新潮45」の編集姿勢に対して公に批判の声をあげたのが同じ社内の「文芸編集部」だった。同じ会社でも悪いものは悪いと批判する姿勢に乾杯したい!」
  3. 「福田財務次官のセクハラ音源スクープ 元財務次官の福田淳一氏は東大法学部卒で司法試験にも受かり、旧大蔵省に入省した。リクルート事件で捕まった高石邦男次官の娘と結婚など典型的な出世欲男だ。その反動なのか、若いころから女性記者を呼び出しては「おっぱい触らせろ」などと言っていた。セクハラを受けたテレビ朝日の女性記者が自社では扱ってもらえず、週刊新潮にたれ込んだ!」
  4. 「文藝春秋の手記、日本記者クラブでの会見その他に対して シリアで武装グループに拘束されていた安田純平さんが解放された。自己責任論が吹き荒れる日本に帰国し、自らの3年半におよぶ拘束生活の詳細を記者会見や手記で明らかにした。内容は一般の人が知らないことだらけ。自らの命の危険を顧みず、克明な記録を取り続けたジャーナリスト魂はあっぱれとしか言いようがない」。
  5.  「靖国神社宮司の皇室批判スクープ 昔の右翼・保守派といえば「尊皇愛国」が基本だったが、最近はそうした当たり前の精神が希薄になり夜郎自大的な言説が跋扈している。週刊ポストのこのスクープは靖国神社の宮司までが皇室に対する敬愛の念をなくしていることを証拠づける驚愕のものだった。一時でもこんな宮司がいるようでは、天皇陛下の参拝は永久にあり得ないと思わせるスクープだった」
  6. 「東京五輪のボランティアを無償で募ることの問題点をいち早く指摘し、ネットを中心に大きな議論を促した。その背後にある、電通を軸に新聞社など大手メディア企業まで加担した五輪の商業主義的構図の歪みを客観的に分析。原発報道同様、メディアによる五輪報道が不十分、不公正であることを厳しく糾弾した」
  7. 「山田さんは日本の食が種子から肥料・農薬に至るまで、人々の健康ではなく利益優先の大企業に支配される恐れが大きい事、それも国民の生活を守るべき(安倍)政権が推進していることなどを具体的に挙げ、食と環境と国民生活が危機に瀕していることを指摘し、世論に大きな影響を与えています」
  8. 「安倍氏の真備町避難所訪問について 避難所が訪問前の夜に大きな空調機が設置されて快適な状況にされたことや、安倍氏が避難所の人たちと懇談する場面を、マスコミがすぐ後ろの2階席から撮影するよう撮影場所を指定し報道陣の自由な取材を制限したことなど安倍政権のメディア統制・コントロールが一目で分かるような映像を報じた事です。安倍政権の報道統制は知られるようになりましたが、この記事はその具体例を一目瞭然に提供しています」
  9. 「FactCheck 沖縄県知事選2018を評価します」
  10. 「福島で胃がんが多発していることを明らかにした」

画像引用:自由報道協会

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