ソリスト・金子扶生が臨んだ森の女王役、英ロイヤル・バレエ『ドン・キホーテ』を映画館で

【芸能報道】 令和元年五月十七日より東宝東和(代取:松岡宏泰、山﨑敏)は、英ロイヤル・オペラ・ハウス シネマ シーズン二〇一八/一九 ロイヤル・バレエ『ドン・キホーテ』を公開する。


準主役と言うべき森の女王役を踊るのは、別キャストでは主役キトリも踊っているソリスト・金子扶生(壬申、写真上)。今シーズンは、オープニングの「うたかたの恋」でミッツィー・カスパー役、「くるみ割り人形」の金平糖の精と薔薇の精等で活躍している。「地主薫エコール・ド・バレエ」にて学び、平成二十年に「ヴァルナ国際バレエ コンクール」で金賞を受賞。二十一年に「モスクワ国際バレエ コンクール」で、二十二年に「USAジャクソン国際バレエ コンクール」で銀賞を受賞した。ニ十三年に「英国ロイヤル・バレエ」に入団し、二十五年に主役級の称号であるソリストになった。


 前回の上演時では主演だったが、舞台上では大きな怪我を負ってしまった扶生が『ドン・キホーテ』で二つの役を踊り終えた気持ちを語った。「この役(キトリ)で怪我をした事がトラウマとなってしまい、精神的にもかなり緊張していたのですが、凄く愉しい舞台になりました。しかも、パートナが直前に怪我で代わって、全然リハーサル時間も取れなかったのです。」と振り返る。「キトリは踊りがとても沢山ある役で、一ヶ月以上も毎日練習して舞台に持っていくのですが、その時も急に言われて、びっくりしたのです。何とか無事に終えました。」と続ける。


今回の映画館での上映では、森の女王役だ。「この役は、観た人が考えるよりもずっと難しい役です。四人くらいのダンサとこの役を交代で踊っているのですが、みんなストレスが溜まっています。『二分間の舞台なのに、なんでこんなに難しいの』と。私もストレスを感じていました。森の女王役を踊っていれば、キトリ役を踊るのも楽になると感じた程です。この役があまりに難しいので、キトリを踊るときにはストレスなく、もっと愉しめたのですよね。私が踊った三回目がシネマ用に収録されましたが、その後も何回も踊らせて頂き、回を重ねる毎に愉しめる様になりました。」と話した。


扶生は普通に会話する様に舞台の上で演じる事を心掛けている。


写真:東宝東和㈱

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