前田敦子がシャンソン「愛の讃歌」にアカペラで挑戦|映画『旅の終わり世界のはじまり』

【芸能報道】 東京テアトル(9633T1)は、令和元年六月三日に東京・汐留にて映画『旅のおわり世界のはじまり』の完成披露試写会を行った。登壇者は主演の前田敦子(辛未、写真上)、加瀬亮(甲寅)、柄本時生(己巳)と黒沢清(乙未)監督の四名。監督が敦子を選ぶのは三度目。本作は初の日本と中央アジア・ウズベキスタンの合作。


監督(写真上)はウズベキスタンに行った事がなかったが、シルクロードの中点に興味を抱いてた。「昔は東西と南北にも(シルクロードが)走っていたんですね。東西と南北が交わる点が、(ウズベキスタンの)サマルカンド。ユーラシア大陸の中心。かつては世界の中心でもあった。」と説明。ウズベキスタンは東に中国、アフガニスタンとイラン、西にカスピ海とトルコ、北にカザフスタンとロシアの位置付けだ。


 歌い手を夢見るレポータ役の敦子は、劇中で歌を歌う。標高二千四百四十三㍍の山頂で、シャンソンの名曲「愛の讃歌」をアカペラで歌う。以前に監督は敦子が出演するMVを撮影しており、そのイメージを敦子は想定してたが、歌う曲がシャンソンの名曲である点とアカペラである点に大いに驚いた、という。「でも監督が言って下さっているのであれば、やるしかないと思って。」と三カ月のボイトレに臨んだ。通常、監督は配役を先に決めない。今回は敦子ありきの例外であった。本作では脚本も書いている。


加瀬(写真上)は幾度も黒沢作品に出演している。本作での違いを「今までは変な役ばっかりだったんで。」と脚本を開く前に緊張していた点を伝え、「監督が書かれた本じゃないのか、と思うぐらい、いつもと違っていて。自分の役も始めて全うな人で。」と笑みを浮かべていた。加瀬はカメラマン役。


AD役の柄本(写真)はオファー時に「今年一年、仕事チャラだな。これから、どんな仕事来ても黒沢組とやれるなら。」と一つの役者としての達成感を抱いていた。脚本自体については、「モノをつくっていくクルーの話なんですけど、すーっと。モノをつくるって、すーっと。紆余曲折しないのか。」と独特の表現を使いながらも、監督の世界観を柄本の芸術観で捉えていた。


最後に監督は「美しい見慣れない風景と同時に、これまであまり見た事がない俳優の顔を皆さん、見逃さず。」と表情を推した。本作のロケを振返り、敦子は「全てが贅沢な時間でした。」とも零していた。尚、ディレクタ役は染谷将太(壬申)。敦子は「ナボイ劇場」でも交響楽団の伴奏に合わせて歌う。


=クレジット=

『旅のおわり世界のはじまり』

6月14日(金)テアトル新宿、渋谷ユーロスペースほか全国ロードショー

(C)2019「旅のおわり世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO


撮影記事:金剛正臣

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