自由報道協会が『日本ジャーナリスト協会』へ、課題は何か

【社会報道】 令和元年七月三十日に自由報道協会(会長:苫米地英人)は臨時社員総会を開き、名称を『日本ジャーナリスト協会』に変更する事を決議した。名称変更は八月一日より。当面は両名併記となる。法人格は公益社団。


同協会はフリーのジャーナリストを支援。各記者クラブには比肩しないものの、報道現在でフリーのジャーナリストの組織としては、最有力の国内協会である。会員は一部、行政府の委員会等を取材できる。会員数は非公表。苫米地会長(己亥)は認知科学者で、苫米地英俊(甲申)元・衆議及び元・参議の孫にあたる。メディア「サイゾー」のオーナーでもある。


同協会は、平成二十三年に縛りなく自由な報道を目指すジャーナリストによって発足。記者クラブに属さない記者も含め、公平に開かれた記者会見の開催を実現してきた。運営資金は会費と寄附。元・理事長に前・都知事選に立候補した上杉隆(戊申)やTwで九万のフォロワをもつ元・理事の田中龍作等が理事会に名を連ねた。


現在の代表理事(法人の代表者)は元・NHKヨーロッパ総局長の大貫康雄(戊子、写真上)。メディアを有する苫米地会長は、所有と経営の分離より、同協会の運営に口を挟んでいない点を大貫代表は強調。理事には外国人記者の名もある。


実績としては民主党政権時に官邸も含め、記者会見をオープンにした事。同時期に都知事の会見もオープンになった。記者クラブ加盟社以外の記者も直接取材できる様になった。だが前者は自公政権となり、再びクローズになった。官邸は金曜日のみオープン。後者は今でもフリーの記者も取材ができる。これは同協会に左派色が色濃い事にある。右派色が強まり、中立性が高まれば、発言力も高まるであろう。


また同協会主催の会見には不思議な慣例がある。記者会見終了時に「(会見者に対し)感謝の意を表して拍手を送っております。」と、拍手を半ば強要している様に見做せる。組織が公的に大きくなるには、多様性が欠かせない。兎角、左派寄りの記者は不寛容である事が多い為、名称変更を期にこの点が改善されれば期待も膨らむだろう。


撮影記事:金剛正臣

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