新選組・山本代表が麻生財務相の財政論を称賛、新型コロナ「緊急経済対策」に真水・百兆円を求める

【政治報道】 れいわ新選組(代表:山本太郎)は、令和二年四月十七日にYTにて動画『麻生さん、正解!』を公開した。十九分の尺の中で山本代表(甲寅)は、麻生太郎(庚辰)財務相に対して「麻生さん、正解」を繰り返して主張。報道各社の記事や財務省のデータを引用しながら、麻生財務相が過去に正しい発言を行っていた旨を伝えた。


平成二十五年に国債が膨らんでいる問題につき、麻生財務相が「日本は自国通貨で国債を発行している。刷って返せばいい。簡単だろ(時事通信)」と述べた点を引用。山本代表は財務省も同じ考え方であると、十四年の世界三大格付け会社による「日本国債」格付け引下げへ、三回に亘って財務省が意見書で反論していた事実を主張。「日米等、先進国の自国通貨建て国債のデフォルト(債務不履行)は考えられない。デフォルトとして如何なる事態を想定しているのか(現 日銀総裁・黒田東彦、当時は財務官)」との反論を挙げた。


同記事より重ねて、麻生財務相の「お金を出し過ぎて信用がなくなったら金利は上がる」「日本の借金は九百七十兆円(当時)に膨らんだが、金利は上がっていない。日本は財政破綻の危機という事はない」を引用。山本代表は二十年間の国債の金利推移を折れ線グラフ(上図)で掲出し、令和二年四月十七日時点で長期国債(十年債)利回りが〇.〇一〇㌫と伝えた。



 遡って野党時代の平成二十二年の「日本という国は間違っても、日本の政府が借金しているのであって、皆さんが借金しているのではない(札幌・自民党集会での講演)」を引用。山本代表は「政府の赤字は民間の黒字。」と日本政府と民間の収支バランス(昭和五十年-平成二十八年)/資金循環統計の線グラフ(上図)で証明した。例外は平成バブル期のみ。政府の財政出動によって、民間が黒字になる原理だ。


「国債が満期になれば、日本政府が印刷して返す(同上)」にも山本代表は賛同し、日本独自の「六十年国債償還ルール」に則って借り換えが起きている事実を伝えた。


平成二十四年には金融緩和と財政出動、増税の関係につき、「財政出動と健全化は相反するが、まず景気回復してから増税し、それが財政健全化に繋がるという優先順位を頭に置く必要がある(日本経済新聞)」と第二次安倍政権 発足後のインタビュ記事を引用。山本代表は「物凄く、良い事を言われてますよ。」と称賛した。



真水・十七兆円から百兆円に

 だが政権奪回後に麻生財務相が消費増税(十㌫)を推し、実質GDP増減率(年率換算)がマイナス七.一㌫(令和元年十月ー十二月期)に落ち込んでしまった点を山本代表は強調した。先のインタビュへの矛盾に「麻生さん、大間違い。ダメ!(財政)緊縮。」と訴えた。


山本代表は結びに、消費増税に加えたコロナ危機により、年率換算でマイナス二十五㌫に墜落する可能性(米ブルームバーグ)に言及し、「百四十兆円のお金が吹き飛ぶ話ですよ。」と述べた。日本の国家予算は百兆円程度。「だから底上げしなきゃ駄目なんですよ、今。」と、コロナ禍に対する継続的な財政出動として真水・百兆円を求めた。


真水とはGDPを押し上げる効果のある対策の事。先に政府が出した「緊急経済対策」の真水は二十五兆円と言われている。国債で賄うだろう。新選組・山本代表は政府の四倍の国債発行を求めている事になる。



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