選挙ドットコムとNHKの世論調査『政党支持率』に乖離と理由

【政治考察】 令和二年四月十一日と十二日の両日に選挙ドットコムを運営するイチニ(代取:高畑卓)は『全国意識調査』を実施、十三日にはNHK(会長:前田晃伸)が『各党の支持率 NHK世論調査』を公表し、両者の政党支持率に乖離があった。特に野党の支持率で大きな違いを確認できた。


前者はハイブリッド調査で電話(選挙ドットコム、JX通信社)とネット(Gunosyリサーチ)。後者はコンピュータで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法。両者共に全国の十八歳以上の男女が対象。

各政党の支持率は以下の通り(前者、後者の順)。全ての合計値は、四捨五入等で百㌫にはならない。


《右派(資本主義)政党》

自民;二十四.八㌫、三十三.二㌫

維新;五.九㌫、一.六㌫

計:三十.七㌫、三十四.八


《左派(社会・共産主義)政党》

公明;二.八㌫、三.三㌫+

立憲;六.四㌫、四.〇㌫

国民;一.〇㌫、〇.五㌫

共産;四.五㌫、二.九㌫

新選;一.四㌫、〇.五㌫

計:十六.一㌫、十一.二


《その他》

N国;一.〇㌫、〇.二㌫

無支持;五十一.七㌫、四十五.三


両者の支持率が乖離する理由は調査方法別の「年代割合」で推察できる(上図)。ネットと電話を比べてネットの方が若手(四十代以下)の意見を包含。十㌫以上も回答者が増えた。反面、六十代以上が激減している。一方の電話では逆転現象が起きた。上記、前者の支持率はネット・電話を合計し、二で割った数字。

後者で年代割合を提示していない。恐らく、電話という特性上でシニア勢の回答が優勢なのであろう。政党の世論調査を行うのであれば、ネットで若手の意見を抽出する必要性がある。


この世論調査から読み取れる事は、「左派派(社会・共産主義)政党:右派(資本主義)政党」の支持比率は「一:三」である。だが無支持(無党派、浮動票)が半数にも上る事より、各政党は無支持へのPRが欠かせないだろう。



無党派で変わる日本

 現在は安倍政権下であるが、第二次内閣発足の平成二十四年以降、無支持の割合は略変わっていない。これは各政党(両派)が新たな支持者を碌に獲得していない事になる。根本的なPR戦略が間違っている事を示している。


日本をリードしているのは確かに右派(資本主義)政党であるが、日本を左右しているのは無支持なのだ。これを“風”と呼んだりする。日本の政治・未来を風任せにせず、各政党だけではなく、報道も無支持者が政治に興味を抱ける様に、学びたくなる様にPR等を行っていくべきだろう。


令和時代には主権者足る国民が先ず、国に責任をもち、自由に国を論じるべきではないか。


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