ビズリーチと立教大がAI研究の産学連携を開始

【ビジネス報道】 Visionalグループのビズリーチ(代取:南壮一郎)と「立教大」大学院 人工知能科学研究科は、AIの社会実装を目的とした共同研究協定を締結し、令和二年四月三十日より日本初のAIに特化した大学院である同研究科(修士課程、四月開設)と共同研究を開始する。


先端AI技術のビジネス活用を世界水準で実現する為、新スキームの確立を目指す。新スキームが、国内IT企業におけるAIのビジネス活用を促進させる一助となる事を目指す。本共同研究スキームの特徴は、AIの早期社会実装を実現する以下の三要素だ。


  1. 大量且つ高品質なデータの収集と蓄積の基盤
  2. ビッグデータを扱うシステム構築やサービス開発の知見を持つエンジニア、及びコンピューター・サイエンスや理学分野の博士号取得者が在籍
  3. AIの最先端研究を推進する人材


共同研究の第一弾は「キャリアにおける価値観」の発見。国内最大級の転職プラットフォームであるビズリーチのデータを活用し、AIによる「キャリアにおける価値観」の発見を試みる。キャリア選択の重要指標には、定量的に判断できる項目(年収、現業種・職種、勤務条件等)だけでなく、 仕事のやりがいや社風等の個人毎に持つ定性的な項目(個人の価値観)も挙げる。



本人も気付いていない価値観を提示

 同研究科が注力する「深層学習(ディープ ラーニング)」の先端研究を活用し、これまで定量的に分析する事が難しかった「キャリアにおける価値観」をAIで解析。これにより、ビズリーチにおいて従来の方法とは異なる新たな転職のあり方を実現し、世の中のキャリアの選択肢と可能性を広げ、サービスの体験向上を図る。


共同研究の成果は、個人会員へのサービス向上を目的とした情報提供や機能開発に活用する事を想定。立教大に対してビズリーチの利用者から取得した個人情報の受け渡しは一切行わない。また、共同研究におけるビズリーチ内でのデータ利用に関しては「利用規約、及び、個人情報の取り扱い」の公開・変更時の事前通達、及びサービス登録時の案内を徹底し、会員から許諾を得た範囲のみで利用する。解析に当たっては、仮名化した会員データを用い、セキュリティ面にも配慮する。


同研究科の内山泰伸(甲寅)委員長は、「立教大学に新設された人工知能科学研究科では、基礎研究の世界とビジネスの世界をシームレスに繋げる事を目標の一つにして、積極的に産学連携を進めます。本共同研究で開発したAIが、本人も気付いていない価値観を見抜く事ができれば、それはデジタル空間に素晴らしい知己を得た様なものと言え、基礎研究の社会還元となるでしょう。」とコメントした。


画像:㈱ビズリーチ

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