総理大臣は“若手の要望”がないと動けない真実

【政治コラム】 政治を取材し続けて気がついたことがある。今ではYT上でも色んな論客が、様々な政治的な議論を展開しているが、安倍総理に対して過大な期待をしている点だ。


間違ってはならないが、日本の総理大臣は統領制ではない(間接選挙)。当たり前のことなのだが、世論(せろん)・輿論(よろん)がないと基本的には挑戦的なことができない。一方の百合子都知事等は統領制(直接選挙)なので独断で物事を進めることができる。独断の範囲であれば、総理よりも都知事のほうが広い。


国民は総理が“ワントップ”で、何かしてくれることを望んではいないだろうか。


明治憲法とは異なり、今の憲法は米国寄り(主権在民的)につくられているので、国民の声がなければ動けない。勝手に動けば違憲になるかもしれない。この「国民の声(=要望)」というものがあれば、総理は動けるともいえる。つまり、国民が要望しなければ動けない。


では、この国民とは何か。若手・中堅・シニアを合わせた日本国民である。本来は子どもも入れたいが、現実的には親御さんの意見に代替される。



若手の声を求める安倍総理

 平成の中頃までは大メディア(新聞・TV)が国民の声を代弁していた。だがネットの登場で、新聞・雑誌は中堅・シニア、TVは高齢主婦が主要なユーザとなった。これだけでは若手が欠けている。国民の声にならない。新聞・TV・雑誌が「若手を代弁している」なぞ言わないだろう。AbemaTVは中堅が主要ユーザだ。


安倍総理は以前よりニコニコ動画やニコ超等に出演し、若手にメッセージを送っていた。若手のユーザがそこにいるからだ。報道府は当然、若手を代弁している。報道機関としては唯一の若手向け。最初は現場の当たりが強かった。報道府は若手のエリートや事業主のユーザが多いので、今回のコロナ対策でも報道府が要望した国債発行は、明治以降で最大の金額となった。安倍総理は、若手の要望を汲んだ。


安倍総理は至って民主主義の人で、中堅・シニアだけの要望だけを重んじない。ここぞ、という時の大きな事案に関しては若手の要望をきちんと汲み取る。ヤフコメも比較的に若手が多くいる。Twでも誹謗中傷につき、直ぐに自民党は動いた。若手が声を上げたからだ。ただ匿名性の限界はあるだろう。


そして成立した「第二次補正予算」も若手が利用できるものが、ちゃんと入っている。


翻って野党はどうか。ちょっと脱線するが、取材してきた事実を伝える。

結論は、大いに若手を軽んじていると言わざるを得ない。共産党が一番、若手に寄り添う気概は取材実績よりありそうだ。立憲民主党は非常に偉そうな応対しかない。ぜひ、党本部に電話をしてみてほしい。驚くべき酷い応対だ。国民民主党のほうは比較的マシなほうである。


れいわ新選組は代表だけまともだ。電話番を含めて、周囲はまるでヤカラであり、現場でも平気で報道の自由を侵害し、道路のルールを勝手に決めて取材に来た報道機関に命令するあり様。完全に違法行為である。党のスタッフたちは、主権者にお願いする気持ちがないのだろうか。代表の教育に期待したい。


日本維新の会は△だろうか。大阪の政党だから分からないのだろうが、東京で演説等をする際や国会議員はやたら偉そうになる。参議になった若手も、もう謙虚さがなくなっている(国会にて)。話す時だけきちんとしてもダメだ。東京目線で、維新が伸びない理由は一重に、これだ。


与党だが、公明党も現場の若手議員は丁寧で真摯だが、周囲の黒服が酷い。若手を重んじる気をまるで感じない。国会の議員や立候補者の年齢を見れば一目瞭然だろう。


 このように民主主義を唱えつつも、若手を重んじない政党は多い。だから彼らはメインになれない。都知事に至っては若手を攻撃する。「若手なんて排除よ。」と言いそうな、もはや為政者とは言えないレベルだ。自粛は致死率の高いシニアだけの良いのだ。確かに若手は政治に疎いかもしれない。だが、少しでも政治に関心がある若手もちゃんといる。


そんな若手を軽んじたり、排除したりするのは民主主義ではない。そして民主主義は、全ての世代が求める一つのことに効果を発揮する。だから若手は、総理への要望を出したほうが良い。無理難題でも何でも良い。報道府へ意見を送ってくれれば、集約し、直接、記者会見で訴えることができる。



中堅・シニアは若手のメリットをそもそも分かるだろうか

 無理難題を実現するのが政治というものだ。若手にメリットがないのに、政治に関心をもつ訳がない。逆に中堅・シニアが、若手の求めることをできると思えるだろうか。メリットは若手にしか分からない。だから要望を出す。それを報道府が伝える。総理だけに期待してはならない。


若手の意見を代弁してくれる立候補者を応援しよう。きっと今までと違って若手にメリットを与えてくれる。特に氷河期世代とゆとり世代は、上の世代の何倍も苦労している(世代会計を参照)のだから、もっと我がままを言って良いのだ。今の日本の若手は偉いと言える(国内で最も義務を負っているから)。


そんな言葉を封殺しようとする上の世代の者がいたら、スルーしてブロックする。言論の自由の侵害だからだ。彼らが若手を豊かにしたのだろうか。失われた二十年で上の世代は何もできなかった。自然淘汰の原理で退場ものだ。責任逃れをしている。自身たちが世代会計上で義務を果たしている点を主張しよう


令和は、若手こそが豊かになって良い。


記事:金剛正臣、撮影:岡本早百合

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