文科省が初の未来予測、十年後に実現する技術集|令和二年版『科学技術白書』

【ビジネス報道】 文科省(大臣:萩生田光一)は、令和二年六月十六日に令和二年版『科学技術白書』を公表した。同日に閣議決定。本白書は、昭和三十三年からおよそ一年に一回の頻度で発行している。世界三位の経済大国として、日本が予測する未来技術を挙げている。

今回は二十年後の令和二十二年までを予測。


主な予測手法は「シミュレーション法(定量的手法)」「デルファイ法(定量的手法)」「シナリオ法(定性的手法)」「スキャニング法(定性的手法)」「ビジョニング法(定性的手法)」の五つ。


今回は後二十年後に実現している社会として、四象限に未来技術を分割。未来技術の括弧内は社会的な実現時期。科学技術的な実現時期は更に前。


個人・無形』人間らしさを再考し、多様性を認め共生する社会の未来技術。

  1. 超軽量感染症センサ(後十一年)
  2. 体験伝達メディア(後十三年)
  3. 意志伝達装置(後十四年)
  4. 遠隔治療(後八年~十年)
  5. リアルタイム翻訳・通訳システム(後九年)
  6. 身体共有技術(後十三年)
  7. 安心ナビ システム(後八年)
  8. 自律型エネルギ コントロール(後十三年)


社会・無形』リアルとバーチャルの調和が進んだ柔軟な社会の未来技術。

  1. 即時災害予測(後九年~十年)
  2. ユビキタス教育のデジタル化(後十二年)
  3. 話し言葉のAIシステム(後九年)
  4. 健康強化の超小型デバイス(後十二年)
  5. 精密農業(後七年)
  6. 高度自動運転システム(後十一~十五年)
  7. IT機器の不正侵入を防止技術(後九年)
  8. 拡張現実(AR)スポーツ(後十年)


個人・有形』人間機能の維持回復とデジタル アシスタントの融合による「個性」が拡張した社会の未来技術。

  1. 早期診断(後九年)
  2. 職人技をマスタするAI(後九年)
  3. 構造物の自動組立(後七年)
  4. 臓器の3Dプリント(後十四年)
  5. 生体融合義体(後十二年~十六年)
  6. 体内監視デバイス(後十一年)
  7. 農業助手ロボット(後五年~九年)
  8. 高度農業ロボット(後九年)


社会・有形』カスタマイズと全体最適化が共存し、自分らしく生き続けられる社会の未来技術。

  1. 多品種少量3Dプリント(後十年)
  2. 収穫物自動運搬(後九年)
  3. レアメタル回収・利用(後十一年)
  4. 食品3Dプリント(後十年)
  5. 人工光合成(後十九年)
  6. 洋上風力発電(後十二年)
  7. 自己修復な素材(後十五年)
  8. 長期の水素貯蔵技術(後十四年)
  9. 太陽光等の水素製造(後十一年)
  10. 長寿命・低コスト電池(後十二年)
  11. 都市部の有人ドローン(後十三年)
  12. 自然災害予測技術(後八年~十六年)


令和十年代には、現在とは異なった社会・ビジネスが展開されている事になる。大きな好機だろう。


画像:概要版/文部科学省

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