コロナ禍の中小企業アンケ、資金繰りが悪化する特徴は|freee finance lab

【ビジネス報道】 令和二年七月二十日にクラウド会計ソフト「freee(4478.TM)」の完全子会社であるフリーファイナンスラボ(代取:小村充広)は、『資金繰りと資金調達に関するアンケート調査』を公表した。六月に二百二十一社の中小企業(個人事業主を含む)を対象に実施。


同時に、中小企業から寄せられた質問を基に親会社のパートナ税理士・公認会計士の事業者十四社へもアンケートを実施した。同日は中小企業の日。


フリーファイナンスラボは、クラウド会計「freee」内にて同クラウドを利用するビジネス ユーザへ資金調達が可能な金融機関の商品を「オファー型融資」にて自働表示している。各ユーザの財務データを基に、申込み可能性を試算している(個人事業主も含む)。



<手元資金は平均月商の二~三ヶ月分>

 今回のアンケートでは、中小の資金調達の悩みの一位が「自社に適した資金調達先の選び方」。資金繰りの悩みの一位は「資金繰り計画の作り方」。今後一年間に「資金調達が必要」と答えた事業者は四割超だった。内、「資金調達の目途が立っていない」と回答した事業者は約六割。


他方、税理士・公認会計士事業者のアンケートでは、資金繰りに困らない為に最低限必要な手元資金は「平均月商の二~三ヶ月分」と。赤字でも銀行融資が受けられる中小に見られる特徴は「資金使途と返済計画が分かる資金繰り表を銀行に提示している」等と中小・零細に有意義な情報が出た。


資金繰り状況について「悪い・非常に悪い」と回答した理由は、一位が「売上減」が突出。次いで「経費増」、「資金調達不可」、「資金繰り計画を未立案」となった。「投資対効果が悪かった」や人件費・仕入・原材料費等のコスト増、売掛金回収の遅延を理由に挙げる中小もいた(複数回答)。


過去一年間に調達した資金の使途では「手元資金の確保」、「賃金・経費の支払い」、「仕入・外注費の支払い」の順。従業員が一人から五人の中小では「賃金・経費の支払い」が最多だったが、六人から二十人の中小は「手元資金の確保」が一位だった(複数回答)。



プロが診た辛口評価と打開策


 税理士・公認会計士に、資金繰りが悪化する中小に見られる特徴を聞いた。一位は「資金繰り状況を未把握」。次いで「売上・支出の増減の見立て無し」、「短期(月次・年次)事業計画を未立案」、「財務諸表の見方が不明」となった(複数回答)。全て簿記の知識が土台となるものだった。


赤字でも銀行融資を受けられる中小の特徴については、「資金使途と返済計画が分かる資金繰り表を銀行に提示」。次いで「収益性・将来性が分かる事業計画書を銀行に提出」、「コストの見直し等で実は黒字にできる等の改善要素」、「税理士・公認会計士を通して銀行に紹介」が続いた。他にも、「経営歴が長く、実績を把握している付き合いの長い銀行との取引」もあった。


画像:freee finance lab㈱

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