「この街を奏でる、音楽のようなビール」酒造三社(石川・小西・黄桜)による新たなビール

【ビジネス ニュース】 平成二十八年六月八日、東京・日本橋にて『酒造メーカー三社(石川酒造、小西酒造、黄桜)クラフトビール 合同商品発表会/コンタツ』が行われ、コンタツの津久浦慶明 代取、石川酒造の石川彌八郎 代取、小西酒造の小西新太郎 代取、黄桜の松本真治 代取が登壇した。


同イベントでは、東京の老舗卸問屋であるコンタツの呼び掛けにより共感した、歴史のある酒造メーカー三社が「この街を奏でる、音楽のようなビール」のコンセプトの元、クラフトビールを発表した。昨年四月に石川酒造より先行発売された「TOKYO BLUES」は、東京メイドのクラフトビールとして大好評の商品となった。それに続き、今回は「TOKYO BLUES第二弾」をはじめ、大阪と京都に所以のある酒造メーカーも、それぞれの街をテーマにしたクラフトビールを新発売することが決定した。酒造メーカー三社がどうコンセプトの元での新商品発売は、日本のクラフトビール史上初の試み。



<東京・大阪・京都のビール>

 第二弾目となる東京シリーズは、創業百五十余年の歴史を持つ石川酒造による『TOKYO BLUSE[ゴールデンエール]』。前回の『TOKYO BLUES[セッションエール]』は、華やかな香りと鮮烈な苦味の存在感が好評であったが、今回は石川酒造のビールに欠かせない”キレイな味わい”を意識しつつ、前回同様”香り”を大事にした”ゴールデンエール”に仕上がった。フルメロンを使用し、果実のような香りと、それに負けないコクとの絶妙のバランスを追求し、香り高い商品になった。また、前回よりもアルコール分を二㌫上げ、飲みごたえのあるクラフトビールになった。


大阪シリーズは、天文十九(一五五〇)年の創業という老舗中の老舗である小西酒造による『OSAKA BAY BLUES[ベルジャンホワイト]』を発表。日本でいち早くベルギービールを輸入した事でも知られる小西酒造がなせる技”ボトル熟成”で、ビールの劣化防止だけではなく、ワインのような熟成をさせた。スタイルは”ベルジャンホワイト”で、オレンジピールとコリアンダーによるスパイスと爽やかな柑橘の風味で、ビールの苦手な女性にも飲みやすいものとなっている。



お酒と音楽は似ている

 同じ関西でも別の色を見せるのは京都シリーズ。大正十四(一九二五)年の創業である京都の老舗・黄桜の『KYOTO CLASSIC[レッドエール]』。同商品は、上品な苦味と麦芽由来の甘みを両立させた、爽やかな香りと鮮やかな色味が特徴のビールとなっている。京都・伏見稲荷の紅葉を彷彿とさせる赤みを帯びた色で、柑橘系のカスケードとザーツの香りに、京都の酒米”祝米”で甘い香りの融合を楽しめる。


「お酒と音楽は似ている。時には人を酔わせ、時には盛り上げ、時には泣く。そんなビールを作っていきたい。」と話すコンタツの津久浦。これからの展開については「その他の地域でも、この様なプロジェクトの元でビールを作る事ができれば、もっと活気があふれると思う。ただ、今はこの三つの街に限定してやっていく事が大事です。」と述べた。

同イベントでは試飲会も行われたが、一週間前にようやく完成した黄桜『KYOTO CLASSIC[レッドエール]』は発売日までおあずけとなった。今回試飲を行えなかった黄桜を含めた三社のあらたなクラフトビールに期待が集まる。尚、六月二十八日から、東京は全種類、大阪・京都は各地方のビールが発売開始となる。定価は四百六十六円(税別)。


『酒造メーカー三社(石川酒造、小西酒造、黄桜)クラフトビール 合同商品発表会/コンタツ㈱

撮影記者:原田眞吾

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