令和二年の『東京国際映画祭』では若手・深田晃司 監督を特集

【芸能報道】 令和二年十月三十一日から十一月九日までの十日間に亘って開催する第三十三回『東京国際映画祭(TIFF)』では、若手・深田晃司(庚申)監督を特集する事が決定した。代表作に浅野忠信(癸丑)主演の日仏合作『淵に立つ(二〇一六)/エレファントハウス』等がある。小説も書く。


深田監督(写真上)は、本年の仏「カンヌ国際映画祭」公式セレクションに最新作『本気のしるし《劇場版》(画像最上)』が選ばれた。またコロナ禍において映画業界を救うべく、濱口竜介(戊午)監督達と「ミニシアター エイド」を立上げ、民間のCFでは実に三億円以上の資金を集めた。本年の日本映画界を語るには、この人は欠かせない存在である、と推す。


近年の日本映画を振り返り、現在の日本を代表する作品の数々を映画祭独自の視点でセレクションする「Japan Now」部門。本部門では、今一番海外へ紹介したい映画人として、これまでに原田眞人(己丑)監督や岩井俊二(癸卯)監督、大林宜彦(戊寅)監督、安藤サクラ(丙寅)、蒼井優(乙丑)、満島ひかり(乙丑)、宮﨑あおい(乙丑)、役所広司(丙申)を特集してきた。


平成二十二年に深田監督した『歓待』が本映画祭「日本映画・ある視点」部門作品賞と韓・プチョン国際映画祭「最優秀アジア映画賞」を受賞。以降『ほとりの朔子』や『さようなら』等でも数々の映画祭で受賞。長編五作目の『淵に立つ(画像上)』で仏・カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞に輝き、一躍、世界の映画界の寵児となった。


映画の創作活動以外にも二十四年にNPO法人「独立映画鍋」を設立。メジャーとインディペンデントの対立的な二元論に陥らない映画の多様性を創出する活動も行っている。本年の「ミニシアタ-エイド」もその様な活動の流れ。


また、本年五月から六月に掛けて世界の二十一の映画祭が協力して行ったデジタル映画祭「We Are One: A Global Film Festival」でも、リモート製作『ヤルタ会談オンライン』を出品し、大きな話題を集めた。


秋の本映画祭では、最新作の『本気のしるし 《劇場版》』を含め『東京人間喜劇』、『淵に立つ』、『よこがお(画像上)』等の作品を特集上映する。


以下は、深田監督のコメント。

二〇一〇年の東京国際映画祭への参加と受賞は自分が映画監督として歩んでいくのにとても大きな後押しとなり、映画祭が作家性を育む場所であることを実感する十年となりました。

そのTIFFに二〇二〇年の節目に僭越ながらもお声がけ頂けたことは、次の十年に向けて新たなスタートを切らせて頂けた思いです。コロナ禍がまだまだ続き映画業界のみならず多くの業種が苦境にあるさなかですが、ぜひ心に風通しするためにも映画祭に足を運んで頂ければ幸いです

画像:東京国際映画祭

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