東京の若者・若手は世界で最も幸運なセレブ

【人生考察】 東京に住んでいる若者を含む若手が知らない事。それは、生きているだけで幸運なセレブである点だ。世界で最も機会均等に自己実現をできる場所が、東京。NYでも、ロンドンでも、北京でもない。


世界で特別区(二十三区)に住める確率は。


まず大きな視点から。東京を首都とする日本は、世界経済大国・第三位。世界の国の数は現在、百九十六ヵ国。ここでは詳細な人口対比をしない。あくまでも大枠を知る為、単純化する。


日本は四十七都道府県ある。東京には計六十三の市区町村群がある。内、都心三区(千代田・中央・港)、城東三区(台東・墨田・江東)、城南三区(品川・目黒・大田)、城西三区(豊島・新宿・渋谷)の計十二区が東京の核心の特別区となる。



東京は、国別であるGDPの都市別「GRP(域内総生産)」で六十年以上も世界の首位。NYとロンドンよりも上で、北京は十位以内にも入らない。様々な機関がランキングを出しているが、横浜と一緒にする機関もある。但し、一人当たりGRPは圏外。日本経済研究センター調べでは、十年後には、サンフランシスコが世界首位となる予測。一人当たりで二千万円を年に創るという。東京は六百万円しか創れず、名古屋に百万円も負ける。



<首都圏 vs NY都市圏 vs ロンドン都市圏>

東京は一人当たりの生産性は低いものの、全体としてのGRPでは世界首位。


GRPが世界首位の理由として、機会の多さがある。NYとロンドンは東京よりも機会が少ない。NYの核心はマンハッタン、ロンドンの核心はシティを含むセントラル。共に山手線の内側程度。後二者は共にグレータNY、グレータ ロンドンの概念があるが、東京都程度の広さ。


東京には首都圏という概念がある。東は千葉、南は横浜、西は八王子、北は大宮までが東京のコアな商圏(ビジネス エリア)。だいたい国道十六号線、ないし高速の外環の内側がコア首都圏。首都圏自体の範囲は、東京・千葉・神奈川・埼玉のコアに山梨(甲府)・栃木(宇都宮)・群馬(高崎)・茨城(水戸)を加える。


この首都圏に対するものとして、NY都市圏がある。コア首都圏より大きいが、首都圏より小さい。但し、GRPはコア首都圏でNY都市圏に勝てる。ロンドン都市圏はコア首都圏より小さい。GRPは大体、同じ大きさのパリ都市圏と変わらない。NY都市圏の三分の一、首都圏の四分の一程度。


東京内だけで仕事をしている訳ではないし、首都圏からの通勤者も取引先も多い。


これらがNY・ロンドンとの機会の差となる。



圧倒的トップへ

 政府は更に上の構想「メガ・リージョン(グレータ 東名阪)」がある。名古屋と大阪を一つの商圏とする考えだ。リニアにより、じきに東名阪は一つのビジネス エリアになる。GRPが二百兆円の首都圏に、名古屋圏の二十兆円と大阪圏の五十兆円が加わる。当然、機会が増える。


GRPの大きさは、人生やビジネスにおける機会の多さに比例する。田舎にも学生や正社員はいる。だが、東京の機会とは比べものにならない。首都圏<コア首都圏<東京<核心十二区。


全世界で最大の機会を擁すのが、東京である。


その機会を認知しているだろうか。これをチャンスと捉れば、分かる。チャンスは相当、意識しないと見つからない。お金と一緒で向こうから勝手にはやってこない。決して、あり得ない。チャンスは自ら掴みに行くもの。だから、チャンスそのものを認知する。認知できなければ、掴みようがない。


IMFによるGDPランクの最下位はツバル。最下層にはアフリカや中東諸国が入っている。これらの国々にも若者・若手はいる。機会の面では東京の幸福(自己実現)度には敵わない。彼らは東京の若者・若手がどんな人生を送っているのかを知らない。



東京の若者・若手の情報は鎖国状態

 隣りの中国は情報統制をしており、同じ世代の東京の若者・若手の生き方を知らない。北朝鮮も知らない。韓国の同じ世代は一部を知っており、それが嫉妬等のマイナス感情を引き起こしている。東京の若者・若手は嫉妬・羨望の対象である事を知っておいた方が良い。


それはNYとロンドンの同じ世代にも言える事。彼らの生き方、詰まり、機会の数は東京の遥か下だ。だから向こうではセレブを注目する。東京の若者・若手は、そもそもがセレブな生き方をしている。自覚が無いだけなのだ。セレブの条件に機会の多さは欠かせない。


米英共に超・格差社会。ここは“格”。正に、生まれた家によって格が違うのが米英。日本は較差社会。ここは“較”。逆転できないレベルではない。伸びた中国は統制社会。言論の自由もビジネスの自由も無い。最後は共産党に取上げられる事はアリババのジャック・マーで分かる通り。今、香港の若者・若手は自由な人生を共産党に獲られそうになっているので、逮捕されるのを承知で共産党政府に反抗している。


世界でこれ以上、機会に恵まれた場所は存在し得ない。これからも東京以上の都市は出てこないだろう。


東京の若者・若手は、自身の置かれている環境を他国の若者・若手と常に比較されたい。受け身や否定的な決定で、機会を湯水の様に使い、自己実現を失ってしまっている。


覆水盆に返らず。人との出会いを大切に。そして積極的に。

東京では生産性が低い者が多い点が特徴。だから、生産性を高めた者だけが“世界最高都市の恩恵”を享受できる(ゼロサム ゲーム)。


記事:羽田野正法

画像:アジア、浮かぶ都市、沈む都市/日本経済研究センター

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