経団連・連合がメッセージ「企業と働き手の行動変容を働きかけていく必要がある」

【経済報道】 経団連(会長:中西宏明)と連合(日本労働組合総連合会、会長:神津里季生)は、令和二年四月二十日にウェブ会談を行い、武漢肺炎の感染拡大防止に向けて「企業と働き手の行動変容を働きかけていく必要がある」との認識で一致。各々がメッセージを発信した。


以下は経団連からのメッセージ。

  1. 今は「全国規模での感染拡大防止」に向けた重大な局面であり、労使で意識を合わせて、企業と働き手の行動変容を働きかけていきたい
  2. 経済界・企業経営者は、事業の継続と雇用の維持・確保に全力で取り組む事が重要。現在本格化している採用活動においても、できる限りの配慮が必要
  3. 「感染拡大防止」の観点からは、在宅勤務やテレワーク等を一層促進する等、仕事における「三密(密閉・密集・密接)」の回避が不可欠
  4. 働き手には、テレワーク等によるオフィス外の環境の下、働くモチベーションの維持と共に、手洗いやマスク着用等日常生活での感染拡大防止に向けた行動を期待
  5. 経団連は、マスクをはじめとした医療物資・機器の生産協力等、幅広い活動を会員企業等に働きかけ。「新型コロナウイルス会議」を立ち上げ、取組みを強化
  6. 我が国はこれまでも、国難とも言うべき様々な困難を労使で懸命に乗り越えてきた実績がある。今回も労使が一致協力して行動の変容に取組む事で、この世界的困難の克服に繋げる必要
  7. 問題の長期化を見据えつつ、その後の新しい経済の形や働き方を考えていく契機と捉え、日本全体でさらなるデジタル化等Society 5.0の実現に向けた取組みを労使で力を合わせて加速させていきたい



以下は連合からのメッセージ。

  1. 「全国での感染拡大防止」が最優先課題。「緊急事態宣言」を重く受け止め、徹底的に三密を回避し、事態の早期収束を図る。とりわけ医療提供体制が脆弱な地域社会及び地域経済を守る事が重要。地域の労使団体も対話を行い、地域での取組みを強化して欲しい
  2. 経団連の「事業の継続と雇用の維持に全力で取組む」とのメッセージは極めて重要。その上で、各企業においては、①社会を支えている「エッセンシャルワーカー」の感染防止、過重労働防止、安全衛生に万全を期して頂きたい、②中小・零細企業を含めた働く者の雇用の維持に向けて、最大限、努力頂きたく、サプライチェーンへの展開・徹底をお願いしたい
  3. 産業の特性によって、働く環境は異なるが、お互いの置かれた環境を想い合い、支え合う事が必要。日常生活における「三密」回避もその一つの現れ。私達の立場からも、改めて呼び掛けたい
  4. 経済・社会活動は、パート、契約社員、派遣労働者、フリーランス等も含めた多様な働き手によって支えられている。どの様な働き方でも、安全衛生は元より、セーフティネットでカバーされる事が重要
  5. 経団連・連合双方が今回のメッセージを、サプライチェーンの隅々へ、そして多様な働き手へ届かせるべく、その為の環境整備に引き続き努力を続けていく事を確認したい。その積み重ねの上に立って政策当局に諸対策の実行を求めていく事が必要。また、早期収束を願うが、必要に応じて適宜、意見交換の場を持たせて頂きたい

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