子の躾=親の真似

【教育考察】 テレビ朝日(代取:早河洋)は、令和四年七月二十八日に動画記事『「麦茶くださいでしょ」“子どものしつけ”に賛否』を配信。専門家の意見等を報じた。


ある日、息子に「何か飲む?」と問い掛けたお母さん。すると、息子は「麦茶」とだけ答えたといいます。
そんな息子の態度に、お母さんは「麦茶入れて下さいでしょ」と注意。その後、差し出された麦茶を、何も言わずに飲む息子に対し、お母さんがまたひと言「ありがとうは?」。



家庭教育研究家・田宮由美は「頭熟(ゴナ)しに、子どもの言葉を言い換えさせるのではなく、子どもは親の真似をしますので、先ず親が率先して見せる


『有難うと言った時も、嬉しいし、言われても嬉しいし、どっちも嬉しいよね』と。じゃあ、子どもも『有難う』と言ってみようかなという気持ちになる。自然に、その言葉が出る様に心を育んでいく。行動を変えていく。躾の根本部分かなと思う。」とした。


 以下は、本件に係るヤフコメにて「新潟青陵大」大学院の臨床心理学研究科・碓井真史 教授のコメント。


「麦茶!」で麦茶が出てくるなら、子どもはその言葉を使うでしょう。「有難う」も教えなければ、使えないでしょう


確かに「強制」は、良くありません。併し、親子の信頼関係がしっかりあれば教育、躾は強制にはならず、親に妙な忖度をする事もないでしょう。親は心配し過ぎなくても大丈夫です。


正し、心理学の「観察学習」の研究によれば、この様な言葉遣いに関して家庭教育をする場合には、「○○と言いなさい」と躾けるよりも、大人達が「有難う」「ご免なさい」等の適切な言葉を使い、それを日常の中で子ども達に見せる事の方が効果的であるとされています。


家庭教育は必要ですが、どの様に教育するかが、大切です。親が言葉で指導する直接的な教育に加えて、親の姿を見せる間接的な教育が効果的です。躾内容と親の態度が掛け離れていては困りますね。子育てには、総合的な観点が必要です。


 以下は、本件に係るヤフコメで「大阪教育大」小崎恭弘 教授のコメント。


しつけとは「躾」と書きます。正に「」を「」です。


子ども達が社会や集団の生活の中で、他者と気持ちよく生きていく為、身に付けておいて欲しい仕草や振る舞い、また言葉の使い方等の所作全般です。


子ども達は生活の中で、特に最も身近な家庭や親を中心として、それらの所作を身に付けていきます。「麦茶!」と言う子ども達は、その様な姿や言動をどこかで学んできたのだと思います。


その様な形を変えようという思いがあるのなら、日々の生活の中で親自身が意識を持ち、生活をしていく必要があると思います。親自身がより丁寧な言い方をしているのか、が試されるのではないでしょうか。


無理遣り子どもを変えるより、子どもに何を身に付けさせたいのかを考え、行動する事が大切だと思います。


 以下は、本件に係るヤフコメで子育てアドバイザ・高祖常子のコメント。


「有難うは?」「ご免なさいでしょ?」と怒りながら無理遣り言わせても、子どもの習慣として身に付きません。家族の中での日常の言葉遣いから子どもはコミュニケーションを学んでいきます


先ずは親が「有難う」「ご免ね」という言葉を日常的に使う事を心掛けたいですね。子どもが良い言葉遣いをしたら、「○○って言ってくれて嬉しかったよ」等と認める事も大事です。


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